日産の下請けいじめ問題、取り上げてくれるだけいい。個人事業主はもっと厳しい
日産の下請けいじめが大きな問題になっている。違反じゃないけれど下請けからすれば強烈なプレッシャーだと思う。ただ取り上げてくれるだけうらやましい。是正されるでしょうから。一方、個人事業主に対する救済策は誰も講じてくれない。消費税施行以前まで個人事業主に対する支払いって、報酬が10000円という場合、11111円で請求していた。個人に対する支払いは10%の天引き(源泉)されるため、振込金額10000円になります。ずっとそうだった。
3%の消費税が施行されてからも、11111円に3%の消費税を上乗せしてくれていたため、手取りは10300円だった。しかし8%あたりから怪しくなってくる。10000円と言われた仕事だと10800円で請求書を出せと言われる。ここから源泉10%を引いた金額が振り込まれます。消費税10%になるや、ほぼ全てのクライアントは10000円+10%の消費税で請求書を出して欲しいと言う。つまり消費税施行前より強制的に10%の引き下げということ。
100歩譲って年収1000万円以下なら消費税の10%が雑収入になった。10%値切られても消費税の10%が入ってくるからトントンだ(消費税を払っている個人事業主は減収)。しかし今年からインボイス制度が取り入れられ、インボイス番号を持ってないと10%の消費税も払われない。これ、個人で仕事している人全ての減収要因になる。されど新聞も大手メディアも全く取り上げてくれない。日産の下請け企業の方がずっと恵まれてます。
個人事業主が「今まで通り源泉も上乗せして払って欲しい」と言っても、こらもう仕事出す側と貰う側の関係。無理言ったって通らない。「あいつお金にうるさいから他のヤツに仕事を出そうや」になっちゃう。私の場合、ジャーナリストはお金で仕事してちゃダメだと思っているため、請求書の出し忘れさえ山ほどありますが(クライアントから請求書出せと怒られることもしばしば。泣)。でも個人事業主の大半は泣き寝入りだと思う。国も指導してくれない。
よって日産の下請けいじめは個人事業主に対するいじめよりプラオリティが低いので私はスルーします。世の中、立場の弱いものは厳しいもんです。
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正直言って、日産がそんなに金払いの悪い会社だとは思いませんでしたわ。コストカッター・ゴーンのやり方なんでしょうか。それとも購買出身だった前CEOの西川さんのやり方なんでしょうか。
制度が変わる度に弱いところからコソ~っと持って行ってしまう岸田さんでした、残念。