TVや新聞など一般メディアの記者さん達と意見交換する場がありました。反企業の一報出るのは納得です

ギル・プラットさんの話を聞いたあと、新聞やTVなど一般メディアの自動車担当記者さんと少し長い時間、意見交換する場があった。すると、例えば先日の認証不正に代表される自動車関連の記事や番組(主としてニュース)内容について感じた疑問が解けてきました。同時に、私ら自動車を専門としているメディアって怪しく感じちゃうだろうことも理解出来ました。

メーカーとズブズブの関係歴45年です!

記者さん達は1~3年で担当が変わっていく。なぜかといえば理由は2つあるそうな。1)様々な分野の知見を持つことと、2)担当分野の関係者と深入りしないようにすることである。逆に考えると私らはクルマしか知らず、関係企業とズブズブの関係にあるように見えるワケです。なるほど私が一般メディア側の人間なら、自動車しか知らない自動車メディアを下に見る。

この空気、一般メディア以外の人達からも感じる。クルマ以外のことを書くと「自動車評論家風情がナニを言う」だし、広報車とか借りたり試乗会に行ったりすると「エビカニを貰った」になる。この疑念に対する「言い訳」無し。思うのは自由で止められないし、説明しても価値観が違ったりすれば信じて貰えないからだ。私なんか特にクルマ以外のことも書く(笑)。

実際、意見交換の時も為替とかの話になると、その分野を3年くらい担当した記者さんは若手でも完全に私を「たかが自動車評論家に為替が解るか」と扱う。為替、自動車産業にとって最も重要なアイテムであり、40年以上見てるんですけどね。もちろん下に見られても全く腹は立たない。むしろどう思っているのかが解って興味深いです。楽しい。

私ら自動車メーカーの悪口なんか絶対書かない?

記者さん達からすれば、企業から試乗会とか勉強会、交流会など様々な機会を提供されると「関係を深くして厳しい記事が出ないように、と目論んでいるに違いない」と考えるらしい。これも「さもありなん」。対して行政は記者さん達と同じくジョブローテーションがありズブズブの関係にならないようしているため、共感持てるようだ。これも理解出来る!

いやいや難しい。面白いことに3年目くらいになると、ずいぶん自動車業界についての理解が深くなる。自動車産業といっても日本の乗用車企業と輸入車業界、トラック業界は情報公開の度合いが全然違うことまで解って頂ける。でも残念なことに担当変わってしまうのだった。そして「私はダマされないぞ!」の人がやってくる。この繰り返しですワな。

ということで一般メディアが国の情報はストレートに伝え、企業側の情報についちゃ「言い分」という扱いにすることを理解出来た。それでいいのかもしれない。どんな厳しい記事が出ても、自動車に乗っている人は私たちを信じてくれる。先日の不正問題も正確な情報を流すことにより長い時間ユーザーに不満を感じさせずに済んだ。私にとって一番重要なのはクルマに乗ってる人です。

https://youtu.be/XjHXlbd_Ub8?si=7nyreVV0l0ANQWrM

記者さん達は素晴らしい学歴を持ち、社会的なポジションのある人や大手企業の要人と会う機会も多い。34年も前からこんな適当なことやって来た人間を信用出来るワケないです。ちなみにR32GT-Rをメチャクチャ褒めている上の動画、日産の案件にしか見えないと思う。お金など動いておらず、この後、私は日産の敵という時代が何回もありました(現在進行形)。

そんな私のところに問い合わせしてしてくる奇特な一般メディアの人もいる。その時はノーギャラであっても理解して頂けるまで一生懸命説明させてもらうし、色の付いていない情報を提供してます。もちろんメーカーに非があれば、厳しい内容だって伝える。それが45年間見てきたギョウカイを良くするための方策だと信じてます。「隠さず正しく」が重要。

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2 Responses to “TVや新聞など一般メディアの記者さん達と意見交換する場がありました。反企業の一報出るのは納得です”

  1. ミノルオヤジ より:

    拍手です。

  2. アミーゴ5号リボーン より:

    今回の記事を読んで、マスコミ記事が上っ面ばかりということがよくわかりました。

    もちろん癒着だ何だというのはよくわかるけど、人が織り成す泥々した社会活動を、一歩引いた安全地帯から眺めたところで、深層というか真相は見えてこないでしょう。

    記者さん達も、「3年で回さないと癒着が心配」「業界どっぷりは美味しいでしょ」とか言っている時点で、「自制が効かない自分達が情けない」と自省して欲しいんですけどね。

    あなた達こそ、コタツ記事や出来の悪い自作ストーリーを書いている時点で、もはやゆでガエルなのに。。。

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