トランプ騒ぎ、いろんな識者がクルマ関連の解説をするけれど、やはり知らないことが多いと思う

トランプ騒ぎで一番の課題となっているのは自動車である(次にコメ)。大手メディアを見ていると識者の方や担当記者が様々な解説をするのだけれど、基本的に芯を喰っていない。全て概論や一般論だったりする。例えば「日本からの輸入に関税が掛かれば現地生産のクルマを買うようになる」と説明するけれど、米国生産のクルマだけじゃ需要を満たせない。不足するので国内生産車も値上げです。

そもそもアメリカのメーカーすらアメリカで生産しないのは、クルマを作れるレベルのワーカーを低賃金で集められないことにある。似ている構図が日本のコンビニ。都市部のコンビニでレジ打ってるの、けっこうな比率で外国人である。都市部の飲食店で働いている人もけっこうな比率で外国人です。羽田空港や成田空港なんなセキュリチェックまで外国人がやってる。ビックリですよ!

工場も外国人ワーカー多い。なぜかといえば、求人したって日本人が入ってこないからだ。アメリカも同じ。工場のラインで使えるレベルの人を集めようとすると、アメリカ人は高いか、集められないかのどちらか。アメリカに200万台規模の工場と、部品工場を立ち上げようとしても無理だと思う。いや、やれば出来るだろうけれど、レーバーコスト(人件費)が恐ろしいことになってしまう。

もしかするとアメリカで生産するより、25%の関税を払っても海外で生産した方が安いかもしれない。トヨタは静観を決めたようだけれど、前述の通りアメリカで生産するクルマは現在進行形で供給不足。当然ながら値上がりする。今後はアメリカで生産したら割高になってしまう。つまり一番損するのはアメリカでクルマを買おうとする人で、大儲けは関税がっぽりのアメリカ政府だ。

ちなみにアメリカが主張する日本の非関税障壁ながら、無いと言って良い。衝突安全基準の違いなど指摘するメディアもあるけれど、型式指定を取らない少量輸入ならFMVSS規格のまんま日本で登録可能。排気ガス規制だって少量輸入であればザル法のようなもの。アメリカが納得しないのなら、大黒埠頭にGMやフォードのディーラーを作ってやればいい。左側通行用のライトにするだけでいい。

もはやアメリカは詰んでいると思う。アメリカで液晶や太陽光パネルなど作っても絶対安くならない。トランプさん、アメリカで安価な労働力になってる中南米からの不法移民をシャットアウトしようとしているからだ。このままだと中国などから輸入している日用品は完全に品不足になるだろう。1ヶ月すれば日々の生活に困るようになる。アメリカ、大幅な譲歩をするしか無い。

<おすすめ記事>

1 Responses to “トランプ騒ぎ、いろんな識者がクルマ関連の解説をするけれど、やはり知らないことが多いと思う”

  1. アミーゴ5号リリボーン より:

    今、うちのマンションが大規模修繕工事に入っているけど、半分以上の職人さんがアジア圏の外人さんです。

    ましてや米国国内のエッセンシャルワーカーは、ほとんどが米国人ではないでしょう。トランプが毛嫌いする移民に支えられているはず。

    米国国内に工場を作っても、米国人はトランプと同様に利益の上澄みをすするだけで、工場の現場は労働者不足に陥り移民が激増。移民問題は更に悪化しますわね。。。

    それに機械だAIだと言ったって、品質の維持向上に向けた改善や作り込みは、人ならでは。そもそも米国人はきめ細かい物作りに向いていないし、人や環境への誠意や優しさがなければ、作りっぱなし売りっぱなしのテスラのように、後々憂いを残す商品が増えるだけ。

    それにつけても米国大統領は、とんでもない権限を持っているのですね。議会をすっ飛ばして、何でも決めることができるのだから。

    日本のなんたら大臣が、トランプに面会したものだから妙にはしゃいでいる。でもトランプが直接会わざるを得ないくらい、他国は冷めて距離を置いている訳ですから、こういう時こそ日本もお家芸の牛歩戦術をかまして欲しいと思います。

    まあ今の日本政府は、脅されても決めきれないから大丈夫かな。。。

コメントを残す

このページの先頭へ