木村拓哉さんの交通事故、敬称無しの犯罪人扱い

有名タレントが軽微な追突事故を起こした。この方のファンじゃないけれど、メディアの扱いを見ると酷い。敬称無しの呼びつけも少なくない。「バイクが前に動いて当たったクルマには子供が乗っていたが無事だった」という悪意に満ちた記事まであって驚く。

バイクがゴツンとあたったくらいでケガすることなど無い。なのに犯罪人という雰囲気である。確かに追突事故を起こせば『自動車運転過失罪』だ。自宅警備員や黄昏野郎や原理主義者からすれば犯罪人かもしれない。とはいえ交通違反の場合、前科の扱いなど一般的な犯罪と違う。

ちなみに罰金刑以上を受けたら、普通だと『前科』が付く。私は未成年時代に32km/h違反を1回。成人になってから31km/h違反で赤切符貰った。2回赤切符を貰い、2回罰金払ってるとすれば「前科2犯」である。履歴書の賞罰の欄に書かなければならない。

クルマに乗る機会の多い人なら、一度や二度は赤切符を貰っていることだろう。履歴書に前科として書かなければならないか? 結論から書くと、書かなくてよい。『前科』とは一般的に本籍地で犯罪人として記載されている罪が対象になる。交通違反は記載されないのだ。

なぜかといえば「誰でも犯す可能性あるから」。自動車運転過失も同じ。交通関係の違反は相当の悪意や罰金刑を超える懲役などの罪にならない限り、暴行や窃盗などの犯罪行為と少しばかり位置づけが異なるのだった。国もそれを認めている。社会通念と言ってよい。

したがって道交法違反の場合、悪質とされる危険運転致傷罪を除けば犯罪者名簿に載せる必要の無い犯意の無き過失。敬称無しの呼びつけは法律的にも酷いと考える。おそらく記事を書いたのはクルマ嫌い世代で、記事の掲載を決めた担当者もクルマに乗らない連中かと。

ファンの怒りを買って炎上しても仕方ない。

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