イギリスはエンジン車の販売禁止を5年延期し2035年に。電気自動車を諦めるのか?

イギリスがエンジン搭載車の販売禁止を2030年から2035年に延期した。この対応を見て「欧州も電気自動車を諦めた」と評す人も少なからずいるようだ。実際どうか? カレンダーを巻き戻すと、2017年7月にイギリスはエンジン車の販売禁止を2040年に定め、突如発表。大きな騒ぎになった。その後、2020年初のCOP26で「5年前倒しにして2035年からエンジン車の販売を禁止」に。

そして同じ2020年の末「ガソリン車の販売禁止を2030年からにする」と5年巻いた。今にして考えると2030年という期限に無理があったと思う。電気自動車のコストダウンや生産ラインの変更など考えると、日本が目安にしている2035年だって難しいことは容易に想像出来る。したがって2035年は現実的な判断です。EUも2035年かと。2040年に伸ばすことは無いと予想している。

欧州に於ける最新の純EV比率は15%。今後も着実に増えて行く。なぜかといえば、欧州のクルマの売れ方は日本と全く違うからだ。何度か書いてきている通り優良企業の社員は、日本の住宅手当に相当する「カンパニーカー」を貸与される。いくつかのリストの中から選べるのだけれど、電気自動車は政府からの補助金など出るため大半の企業が「リコメンド扱い」にしているのだった。

電気自動車ならエンジン車より上級なモデルに乗れる。具体的に言えばエンジン車だとノート。電気自動車であればARIYAといった具合。加えてリースのため、クルマの寿命を考える必要だって無し。8年間の電池や電気関係の保証があればいい。9年目以降、どうなっても知ったこっちゃないですから。日本だってカンパニーカー制度があれば電気自動車を選ぶ人は多いと思う。

おそらくカンパニーカー制度の後押しを受け、電気自動車比率は50%くらいまで行くだろう。それが2030年くらい。後は電気自動車の価格が下がり、自分でクルマを買っている人達も安心して気軽に買えるようなれば普及していく。実際、2030年くらいになるとエネルギーコストまで考えたら明らかに電気自動車の方が安く付くようになるハズ。2035年って良いセンです。

<おすすめ記事>

One Response to “イギリスはエンジン車の販売禁止を5年延期し2035年に。電気自動車を諦めるのか?”

  1. 気紛れペルドン より:

    突然、こんな欄を設けてどうしたんですか・?
    中野に居た頃からのファンです。
    サンプラは残念ですね・・・

コメントを残す

このページの先頭へ