赤沢交渉人”ほぼ”失敗。自動車関税”27.5%のまま”は覚悟しておいた方がいいかもしれません

赤沢交渉人は完全に見切られてしまったようだ。7回も渡米しながらイニシャルの関税を24%から25%に上げられてしまった。自動車関税も現状の27.5%を覚悟しなければならないだろう。台数制限を掛けられる可能性も考えておきたい。アメリカ市場向きの利益率が低いマツダはいよいよ正念場です。スバルもある程度のアメリカ工場拡大を考えなければならないと思う。

ただ1ドル=140円を超える円安が続いている間は何とかしのげると思う。自動車産業、マツダのラージを除き、1ドル=110円は普通に想定している。110円に25%の関税を乗せたって137円までの為替レートならカバーできると言うこと。円安が続く限り決定的なダメージにはならないと考える。もちろん円ベースでの収益率はがっくり落ちるけれど、赤字にならない。辛抱するしかありません。

加えて厳しいのはGMやフォードも同じ。GMなんか韓国工場から40万台も輸入してますから。ビジネスって良いときもあれば悪いときもある。問題は「サバイバル能力の高さ」だ。自動車産業が無くなることなど考えられない。技術力やビジネスセンスさえあれば生き残れる。問題は「そんなタイミングで重い病気になっている企業」です。良い医者が必要だ。巡り会えるか?

私の専門外となる他の輸出産業はたいへんだと思う。1ドル=150円を下回る円安になったあたりから日本の産品に割安感が出てきたためビジネスチャンスが広がった企業も多いと聞く。当然ながら想定円ドルレートは140円を下回る円安だろう。ここに25%の関税を掛けられたら厳しい。おそらく官僚&政治観答弁をアメリカでも使ったろう赤沢交渉人の責任は大きい。

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5 Responses to “赤沢交渉人”ほぼ”失敗。自動車関税”27.5%のまま”は覚悟しておいた方がいいかもしれません”

  1. 名無しのプログラマー より:

    アカザー大臣ひどいです。
    漫画やドラマによく出てくる、働いている体を装うサラリーマンじゃないですか。
    一度もアポイントメントを取らずにベッセント財務長官に会いに行っていたのも驚きましたし、成果が一切ないのにアポなし面会率100%と言って自慢していたのにも驚きました。
    ベッセント氏にしてみれば、同盟国だからと思ってアポなしの失礼な奴に合ってあげていたというところで、そんなところでカードを1枚使ってしまっています。
    さらに、「流した局はおしまいだからな」で失脚した松本龍復興担当大臣よろしく、囲み取材で「アメリカまで行って電話会談て出したとこはどこ?手を挙げて」って恫喝していました。
    どうして問題にならないのでしょうか?
    米農家なんてほとんどが60代なんですから、数年で卒業して自動的に農地は集約されるんです。もうあまり守らなくてもいいです。
    日本は、エネルギーや生産財のほとんどを輸入していますから、その分だけ貿易黒字をどこかの国々に対して出さないといけないんです。みんなわかっています。
    TPPをまとめタフネゴシエーターと言われた実績のある甘利さんにやってもらえないかなと思うところです。

  2. アミーゴ5号リリボーン より:

    トランプが日本に大きな期待をするのは、過去にアベシがそういう超破格対応をしていたからだと思います。

    それに対して、屁理屈のイシバーと抱き着き営業のアカザーですから、米国の苛立ちは分かる気がします。

    ただ今回は幸いにして、というか何というか、世界中の国がトランプをスルーしているので、日本は安易に妥協しないで良かったと思っています。

    トランプ関税は米国国民に対し、利益よりも不利益の方が大きいはず。それに米国には、安くて良い製品を作る能力はないし、安い賃金の移民や出稼ぎに頼るしかないのだから、どう考えても無理がある。

    米国の苛立ちは、上手くいっていない証ですから、日本は我慢のしどころだと思います。

    ただ本当に厳しいと思うのは、
    マツダが試乗キャンペーンを行っていますが、対象がCX-80、CX-60、ロードスターしかないこと。これはマジで厳しいと実感しました。。。

  3. よしこ より:

    そもそも石破さんの「理詰めで話せば通じるはず」というスタンスがトランプさんには通用しないのだと思います。その意を受けた赤沢さんがいくらチマチマと交渉してもラチがあかないでしょう。
    私見ですが、最初の躓きはホワイトハウスでの初の石破・トランプ会談の後、記者から「関税を言われたらどうするか」と問われ、「仮定の質問にはお答えいたしかねますというのが日本のだいたい定番の国会答弁でございます」と答えたことではないでしょうか。
    トランプさんは「ベリーグッドアンサー、ベリーグッドアンサー、ワオ!」と言った後、プイと席を立ってしまいました。小馬鹿にされたように感じ、明らかに気分を害したように見えました。
    日本のメディアは「うまい切り返しをした」「会談は成功だった」と持ち上げていましたが、ちょっと違うなと感じていました。

  4. jun より:

    この記事に対するコメントを、記述途中で間違えて投稿してしまいました。前投稿を破棄して頂けますと幸いです。お手数をお掛けします。失礼致しました。

    隣国カナダ&メキシコのトランプ関税交渉は、不法移民問題も絡み、お互い感情的になっていて先行きが全く見えないかと。対EUも、プライドの高い欧州各国に対し、アメリカ側も対峙の仕方が見えてこない。
    で、従順に見えるアジア国、そのリーダー的存在の(中国は敵国扱いなので)日本に対し、「日本は国政選挙前に関税問題が解決することはあり得ない。ならば、8月に交渉期限を持ち越して、(トランプ的)交渉術定番の”脅し&すかし”で米国民に(トランプ的な)威厳を示してやれ。そうすれば、日本だけではなく、韓国などアジア各国も震え上がるぞ。これがビジネスってもんだ」感じかも。
    最近では、MAGA信奉者にも「トランプ関税を支払うのは消費者」との認識が少しずつ広まっているようにも。日本としては、アメリカ人にトランプ関税の”威力”を実感して貰うしか無いかと。つまり、トヨタ以外のメーカーは関税を消費者に転嫁し、米BIG3も当然のように値上げする。お買い得の低価格モデルが全滅する。修理費も当然値上がりする。納税、その後還付金を受け取った時点で、MAGA信奉者がどう考えることになるのか…。壮大な社会実験がある程度の結果を出した後にならないと、トランプとの関税交渉はあまり意味が無い気がするんですよね。日本との交渉膠着後、トランプ政権が独断で関税比率を決めて発動していれば、もしMAGA信奉者が関税に否定的に考えるようになった時にトランプ政権への反動もより大きくなる。

    最近、友人のアメリカ人(某米企業)との会話で「地元は皆親子代々保守。僕もそうだが、最近は共和党がもう少し中道寄りな考え方にならないと思うようになった」。また、当たり前のように民主党支持のL,A.友人(中年)も「民主党の考えについて行けなくなってきた。もう少し中道的になってくれれば良いんだけれど…」
    人間的にも信頼出来るアメリカ人の彼らが中道を望むのに
    、その受け皿政党が存在しないんですよね。イーロン・マスク新党は、このタイミングではどうしようもないし…。

  5. beart より:

    実質植民地の日本なんかに譲歩したら他との交渉に悪影響って立場のアメリカ

    どうせ譲歩は引き出せないが選挙前にやってる感はアピールしたい日本政府

    の出来レースですわ

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