カーボンニュートラル推進のため軽便鉄道というチョイスもあると思う。職務で担当しているならぜひ視察を

私は全く鉄道に興味ないので詳しくないが、カーボンニュートラルを実現するためには走行抵抗が極めて小さいモビリティとして重要だと考えている。我が国は鉄道を「古い!」と決めつけ、廃線を推進してきたため今や軽便鉄道は全廃された。鉄道マニアであれば『四日市あすなろう線』や『黒部峡谷鉄道』を上げるだろうけれど、いずれも電化されており”準鉄道”です。

気軽にレール引いて気軽に車両を走らせるワケにいかない。本当の意味での軽便鉄道って、その気になれば自分でレール作り、車両も購入出来るレベルだと思う。そんな軽便鉄道が残っている一番近い国は台湾。ここに『烏來(ウーライ)台車』という歴史のある軽便鉄道あります。ただ絶滅危惧種と言われており、何年持つか解らない状況とか。参考のため乗ってきました。

ゲージは495mmだと思う(計っていない)。車両は極めてコンパクト。先頭車両が5馬力程度の発電機用エンジンを搭載した動力車になっており、それぞれ4名乗れる2両の客車を引っ張っている。最高速度は以前18km/hだったものの、数年前に自然災害で線路をひき直したため一部カントなんか付け条件良くなり、現在は一部25km/hになっている。自転車の速度をイメージして頂ければOK。

運良く新型車両にも乗れた。運転席は下のようになっており、前後進の切り替えレバーとスロットル。ブレーキはフット式になってます。新型車両、電気かと思いきやエンジン音&振動がググッと向上した4ストでした。6馬力くらいとのこと。次回機会あれば(絶対ないだろうか、と思う)どこのエンジンか聞いてみたい。なんせ烏來台車の情報、皆無に近いのだった。

軽便鉄道の魅力は少なくない。前述の通り効率良いため電気で走らせることが可能。舗装などしなくて良いため、状況によっちゃ道路を作るより容易に敷設可能。そして自動運転が出来る! 危険な箇所には柵を作っておけばいいし、車速も20km/h以下であればセンサーだって簡易なタイプで問題無し。遠隔運転だって出来ることだろう。ハンドル操作不要というメリットって大きい。

残念なこと烏來台車は風前の灯火状態。本来なら道路事情が極端に悪くなる烏來のバス停から烏來温泉や烏來楽園と呼ばれるテーマパーク、タイヤル族の観光地まで移動するモビリティなのだけれど(黎明期は人がトロッコを押していた)、今や烏來台車温泉も烏來楽園も日本の厳しい温泉街のようになってしまっており廃墟ばかり。烏來台車の意義がなくなりつつある。

それでも数年前の自然災害による路盤損壊を修復。新型コロナも耐えて何とか走っている。鉄道マニアなら最高の10分間を味わえることだろう。片道235円。台北市内からだとタクシーか地下鉄とバスを乗り継ぐけっこうな行程になるけれど、昭和というか20世紀の雰囲気を残しており楽しめる。と同時に軽便鉄道のヒントにもなると思う。カーボンニュートラル担当者は是非視察を!

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1 Responses to “カーボンニュートラル推進のため軽便鉄道というチョイスもあると思う。職務で担当しているならぜひ視察を”

  1. natumenatuki より:

    茨城空港のアクセス改善の一環として、茨城県に是非とも検討をお願い致します。モノレールと、どちらが環境負荷が少ないかを、長期的な展望に立ち、県として、検討する価値があると思います。宜しくお願い致します。電気バスの普及を待つのでは、渋滞を招くだけだと考えます。

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