カーボンニュートラル燃料の可能性は? まずミドリムシなどから作るユーグレナ

自動車を走らせるエネルギーなど考えた場合、カーボンニュートラルへの道はいくつかある。その中の1つがユーグレナ=ミドリムシなど植物プランクトンから作ったバイオ燃料だ。ミドリムシは太陽光、窒素・リン酸・カリウムが揃えば大気中の二酸化炭素を吸収してくれる。そいつをベースに液体燃料を作ることで、二酸化炭素はリサイクルされ、カーボンニュートラルということになる。

ユーグレナという企業が廃棄食用油90%。ミドリムシ由来10%で作っている『サステオ』というディーゼル用燃料、現時点ではリッターあたり1万円くらいするけれど、2025年以降に200円を目標として開発を進めているという。ジェットエンジンにも使えるため、おそらく旅客機で使用する燃料の本命になると思う。航空機、電気や水素じゃ航続距離的に厳しい。太平洋横断など無理です。

ユーグレナ

現在、ジェット燃料(灯油。軽油の同類)は80~85円/L。今よりもう少し運行速度を落とし、効率の良いエンジンにすることで今の燃料コストの倍くらいで旅客機を存続させることが出来ると思う。同じく決定的な代替エネルギーに悩むディーゼル船舶も(アルコール系は燃費悪い。水素もエネルギー密度少なすぎる)ユーグレナのようなバイオ燃料が最も有望になると私は考えます。

現在使っているディーゼルエンジンのハードはそのままで、制御に少し手を加えればいい。2030年の「2013年比で46%削減」はサステオに代表されるバイオ燃料を使って実現するしか無いと思う。200円と言わず、150円くらいまで下がってきたら、効率の良い航空機や船舶、ディーゼルエンジンなどの開発や運航で現在とそれほど変わらない運送/移動コストを実現できそう。

乗用車用として使う場合の課題は、騒音とエミッション(汚染物質)か。厳しい騒音規制と排気ガス規制をクリアしようとしたら、それなりのコストが掛かる。既存のディーゼル車を運行させようとした場合、多少のエネルギーコスト上昇を覚悟すればいいが、ディーゼルエンジン搭載の新型車は厳しいかもしれません。ただ2030年の国際公約46%削減は果たせる可能性大。

ということでバイオディーゼル燃料は既存のエンジンの継続使用を前提とした場合、超有望。2030年以降のエネルギーとして考えたら乗用車に代表される自動車は10円で7kmくらい走れるエネルギーを作れる電気とは勝負出来ない。大型リラックなども電気か水素がリーズナブル。電気自動車が増えてきたら、航空機や船舶を動かす本命エネルギーになっていくと思う。

 

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