合成燃料について調べてみたら、なるほど可能性ありますね!

先日のこと。トヨタの内山田会長に短い時間ながら話を聞く機会を得た。言うまでも無く内山田会長は初代プリウスのチーフエンジニアで、20以上考えられていたハイブリッドシステムの中からTHSをチョイスしたという先見の明を持つ。初代エスティマHVに使われたようなシステムを選んでいたら、今のトヨタのハイブリッドはここまで伸びなかったかもしれない。

内山田会長でした。ここにきて合成燃料が面白くなってきたという。何でも合成燃料のコストは水素によって決まるそうな。水素を安価に作り出せたら合成燃料のコストを大幅に引き下げられるワケです。そして水素のコスト、ここにきて安くなる方向が見えてきたらしい。早速調べてみたら資源エネルギー庁が下のようなデータを出していた。合成燃料のコストです。

合成燃料は水素と二酸化炭素から作られる。ガソリンの主成分も炭化水素で、炭素と水素からなる。大量生産した時の製造コストは案外安く、リッターあたり33円を見込む。二酸化炭素も安く作れるため、リッターあたり32円。一番高価なのが水素となり、現時点で目標となっている水素価格を持ってしてもリッター700円になる(直近の合成燃料はその2倍以上だと思われます)。

水素価格が下がってくれば、合成燃料のコストはドンドン下がって行く。一番下の単価だとリッター200円。おそらく航空機など液体燃料以外無理だろうから、リッター200円の合成燃料を使うしかないと思う。というか合成燃料が本当に実現したら、2050年になっても海外旅行を楽しめるということ。現在すでにジェット燃料はリッター100円を大きく上回るようだ。

5月のポルトガル。31.7Lで9530円。リッター300円だ

もっと言えば先日書いた通り欧州のガソリン価格ってリッター300円に限りなく近い。合成燃料を300円で販売出来て、燃費を今より向上させてやればハイブリッドで対応可能。内山田会長の「合成燃料が面白い」はなるほどと思う。いずれにしろ様々な可能性を考えることは損にならない。「様々なパワーユニットについて真剣に取り組むことが大切です」とのことでした。

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2 Responses to “合成燃料について調べてみたら、なるほど可能性ありますね!”

  1. アミーゴ5号 より:

    商品の多様性は、消費者にとっても楽しみですし、経済的にも社会的にも環境的にも、資源やリスクを分散できるから、大歓迎!

    特にエネルギー問題は、多種多様が最も大事。

    但し、原発の新設だけは、断じてノーサンキューです。

  2. なお より:

    水素はブルー水素ですかね。ブルー水素を作る時に二酸化炭素もできますが、それを使って合成燃料を作ってはカーボンフリーにならないので、その二酸化炭素は貯留するんですね。
    それで安くなりますかね。
    いずれにしろブルー水素を作るエネルギーをどこから作るのかですね。再エネから作るのでしょうか。
    さらにその価格がいつ実現できるのか、補助金を出すのかですね。

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