日本の得意分野だったエンジン発電機、今や押される一方。生き残れる可能性極めて低い

一昔前まで携帯エンジン発電機は日本製の独壇場だった。ホンダを筆頭にヤマハ、ロビン(スバル)など世界規模で大きなシェアを持っていたほど。日本ブランドのエンジン発電機、静かで信頼性高く、高性能インバーターと組み合わせることで商業電源と同じくらい良質な正弦波(交流)を供給出来たからだ。しかし。5年ほど前から中華発電機の猛攻を受け始める。

イーノウの0,7kWは3万4990円

なぜか? 発電機は排気ガス規制という点で緩い。エンジンを作るだけなら中華メーカーでも全く問題無いレベルになってきた。発電機用の高性能インバーターも今や中国で生産しているほどで、技術は流出。高性能&安価になっている。最初にギブアップしたのはスバル。ロビンの販売ルートが弱いため中華ブランドにやられっぱなし。ついに収益を上げられなくなり撤退。

私が先日購入した「イーノウ」など毎日使うようなヘビーユーザーでない限り日本製にヒケを取らない性能を持つ。発電機を作っている日本のメーカーの社員まで購入しているほど。興味本位で「どうして自社製品を買わないですか?」と聞いたら「同等の性能や品質を持つ発電機が半額で買えるのだから迷わないです」。とのこと。さもありなん。

コストコだと7kWで7万8000円

今や発電機の購入はネット。アマゾンや楽天で探すと大半が中華ブランドだったりする。いつの間にかフェードアウトしちゃうブランドもあるけれど、アイリスオーヤマのように中華工場製の日本ブランドも出回っており、こちらは初期不良やアフターサービスなど心配しないで済む。コストコでも安価なエンジン発電機を扱う。こういった状況。当然ながら日本だけに限らない。

コーラーの発電機はケタ違いに高く6kWで231万円

さらにリン酸鉄リチウム電池を使ったポータブル電源も急増中。新ジャンル、日本勢は全く競争力を持てない状態。エンジン発電機市場からの撤退を迫られる時期は遠くないだろう。興味深いことに中華ブランド、キャンピングカーやプレジャーボートなどに使われる驚くほど高い発電機(オナンやコーラー、ノーザンライツなど)への進出は始まっていない。

日本勢もこのジャンルの製品を作っておけばよかったが、参入に興味を示しませんでした。次に負けるジャンルは実用に使われる電気バイクだと思う。すでに兆候出てます。

 

<おすすめ記事>

コメントを残す

このページの先頭へ