日本は本来「負けたくない」という気持ちが世界TOPクラスに強かった。今は‥‥

考えて欲しい。F1に中国の自動車メーカーが出てきて4連勝したり、WRCで中国人ドライバーが中国車に乗ってサファリで2位になったり、中国ブランドのバイクがモトGPで大暴れしたりしたらどうか? きっと相当のガッカリ感を味わうことになるだろう。負け感が半端なく強い。その割に勝ってもあまり反応しなかったりする。ホンダ社員とF1の関係みたいで興味深いです。

日本人の面白さは「負けたくない」という気持ちがアジアの中じゃダントツに高いことかもしれない。開国した明治以降、欧米人がやってる「競争」を見て「出たい」と思ってしまうDNAを持っている、ということです。例えば日本より古い歴史を持つ中国は、長い間オリンピックにほとんど興味を示さなかった。スキーや水泳、モータースポーツ等々、中国人はあまりいない。

直近を見ても国威を示せるスポーツには中国が出てくるけれど「儲からず&国威と関係ないスポーツ」を見ると皆無に近い。今や中国はお金持ち国になっているものの、儲からないスキーやスノーボードは中国選手が少ないし、モータースポーツだって中国人選手は出てこない。WRCやF1、中国人どころかピュアなアジア人のメジャードライバーは見当たらず。

ところが残念なことにバブルで夢破れてから四半世紀、我が国は「負けなくない」という気持ちを失っていたように思う。「2位で何が悪いのか?」という議員さんの言葉に象徴されますね。企業経営者にも「一生懸命戦う」という気持ちが薄れていたかもしれない。「全日本ゆとり連盟会員増加」といった流れ。ここにきてそういった流れが変わりつつあるかもしれない。

「負けたくない!」と考える人が増えてきたということです。ホンダF1、3年前まで「2位で何が悪いかの」という雰囲気だった。けれど今や全く違う。トヨタは競技だけでなく全ての場面で「負けたくない」を感じさせる。興味深いことに多くのスポーツジャンルで日本人選手の活躍が目立ってきた。どんな場面で「負けたくない!」という気持ちは持つべきだと思う。

ちなみにスポーツや文化で世界級の人を育てようとしたら、裾野の広さが必要。スノーボードでもピアノでもテニスでも、子供の頃からたくさんのライバルがいないとダメ。「負けたくない」という親の数こそ文化だし、国の奥行きなんだと思う。加えて勝ち残れなかった人は結果的に親の無駄使いとなるのだけれど、子供は伸びる。そういった子供達が日本を作って行く。

本日、フランスチームが作ったMIRAIの満充填1003kmにチャレンジします。もちろん何の意味もなし! 単純に「負けなくない」という気持ちです。今でも残る日本の面白さは「やりたい!」と言ったら多忙な同業の皆さんが手弁当で名乗りを挙げてくれ、あっという間に準備を整えられることにある。繰り返すけれどこれで得られるモノは自分の納得だけ。

果たして日本の道路事情で1003kmを達成できるのか不明ながら、他の交通に迷惑を掛けない範囲で精一杯頑張ってみたいと思う。フランスチームは22時間で1000km走ったというから平均45km/h。私らも高速道路を使わず一般道でこのくらいのタイムを目指して走れば迷惑掛けないで済むだろう。いつもは厳しい修行になるおじいさんのノロノロ軽トラも今回は味方か(笑)。

福島県いわき市から13時にスタートします。ここから1人100km前後を担当。コースはドライバーの自由としている。どのコースを走るのか現時点で不明。私の担当は最初の1区間です。2番手はパリダカで有名な寺田さん。出発後のレポートは「追記」というカタチで1人毎に追加していきます。目標は水素1kgあたり190km。これだけ走れば水素5.3kgで1007km走れる計算。

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