茹でガエルの2輪業界、電気バイクで中国に。エンジンバイクは新興ブランドにやられつつある

先日「電動2輪の低価格が進む」と紹介したけれど、早くも来ましたね! 『XEAM』というドローンでいえばDJIのような製品管理をしっかりした中華メーカーが2021年モデルの大幅値下げを発表したのだった。『NQiGT』という125cc相当のパワー持つモデル、2020年までパナソニックの電池を4,2kWh搭載して43万7800円。この価格だと国産125ccスクーターが買えてしまう。

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なのに2021年モデルから中華電池(おそらくリン酸鉄電池)を搭載することで34万9800円に引き下げてきたのだった。同じ電池容量です。航続距離はカタログデータで134km。実走行距離についちゃ六掛けして80kmくらいをイメージすれば間違いないだろう。一番下に試乗動画をリンクしておくけれど、60km/hくらいまでの加速はエンジン車と同等以上らしい。

モーターはボッシュのインホイールタイプで3,5kW。普通の中華電気バイクと違い静か。スロットル操作に対するレスポンスも自然だという。前後ディスクブレーキはコンビタイプである(1つのブレーキレバーで前後輪を制動)。ガソリンスタンドにいかないで済むことを考えたらとても便利だ。遠くない将来、さらに値下げされ20万円台に入ってくれば、かなりの競争力を持つ。

日本勢の危機は電気バイクに限らない。直近を見ると今や世界No1のスクーターメーカーになった台湾KIMCOが19万2500円(今ならリアボックスとヘルメット無料)という低価格で125ccスクーターを日本市場に出してきた。同じクラスのホンダ・リード125が31万5700円なので勝負にならない。しかもKIMCO、ベースになった技術はホンダ。試乗したらベトナム工場製のリード125に負けてない。

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「日本は世界一だ!」と洗脳されちゃってる日本人は中国や台湾をナメているけれど、今や我が国はドローンやスマートフォンさえ作れない状況になってしまっている。利口な人なら生産国じゃ無く内容で選ぶことだろう。私が125ccスクーターを買うなら瞬時も迷わずKIMCOにする。隆盛を誇った我が国の2輪産業ながら、4輪より早く厳しい状況になるとかもしれません。

 

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