退任したら何の責任も取らないホンダ三部さん、ホントにPHVはやらないようだ。大丈夫か?

ホンダは社長であっても退任した瞬間にホンダと縁が切れる。どんな経営したって「知らんもんね」でOK。加えて最近は社長に直訴するような元気の良い役員が居なくなった。空冷エンジンにこだわった本田宗一郎さんと大げんかした久米さんのようなサムライはいない。三部さんの判断は間違っていると思っているホンダ上層部だってたくさんいるものの、ダマテンです。

いや、テンパイしてないか。5月16日に『2024ビジネスアップデート』を発表した。三部さんが一方的に発言し、一応記者からの筆問は受けるけれど、木で鼻をくくったような返答をするのみ。今回の記者会見で一番「大丈夫なのか?」と思ったのはPHVを復活させる意思を持っていないこと。トヨタとマツダは明確に「PHVを電気自動車普及までの過渡期に重用する」と言ってる。

こう書くと「欧州はPHVを認めていない」と思うだろう。その通りなのだけれど、ホンダにとって欧州市場なんか無いも同然。2023年は410万台の4輪車を販売したが、欧州たった10万台。アメリカ135万台です。122万台の中国は縮小の方向(ホンダブランドに関して言えば5年後に10分の1となったって不思議じゃ無い)。ホンダにとって重要なの、アメリカだけと言ってよい。

そのアメリカだけれど、100%電気自動車の前にPHVがありそうだというのは今の状況を見れば誰にだって解ること。トヨタもマツダも電気自動車プラットフォームでPHVをラインナップする。電気自動車プラットフォームならPHVとの比率は自由。過渡期の対応能力が大幅に増す。ワシントンに駐在しているホンダのロビー担当だってそのくらいのことは認識していると思う。

なのに三部さんは2024ビジネスアップデートでも「2040年までに電気自動車と燃料電池車100%にする」と言い張った。どんなことがあっても自分の意見を曲げたくないらしい。まぁ八郷さんも「今後もF1はやらない!」と言い張ったまま退任し、すぐ三部さんにひっくりかえされましたけどね。問題はF1でなく本業で「エンジンは空冷じゃ!」的に言い張っていること。

なぜPHVをやらないかといえば、これも容易に予想できる。三部さんがミナミンに命じてデザインしたカウンタックのような次世代電気自動車のプラットフォームは発電用エンジンを搭載するスペースを持っていないからだ。低く軽くMM思想(マンマキシマムメカミニマム)を取り入れたため、バッテリー容積を増やすことすら難しいと思う。そもそも電気自動車航続距離だって短い。

三部さんは胸を張って「カタログデータで480km以上走ります!」。それだと雨や寒い日だと実用で350kmくらい。三元系リウチム電池だと10年&20万km走れば300kmを割り込む。先日もアメリカとカナダで話を聞いたら、実用で最低500kmは走ってくれないとダメだと皆さん言う。市販車の開発をやったことのない三部さんは現場のことが全く解らないんだと思う。

トヨタのロードマップ

電池の目標も甘くて歯が痛くなりそう。2024ビジネスアップデートを見ると「2030年にバッテリーのコストを20%減」だって。トヨタの長寿命リン酸鉄リチウム電池は2026年時点すら40%減目標。2030年であれば半減くらいを想定しないと勝負にならない。アメリカについて詳しい雨宮さんや兵後さんに話を聞けば、絶対そんなアウトプットになるまい。

三部さん、人の話は全く聞こうとしないようだ。OBだけでなく私らメディアと接触すると必ずや注文を付けられ、厳しい質問をされるのを知っている。ムカシはメディアの前に出てきてました(千の風になった城市さんなどにやりこめられてましたね)。それがイヤで絶対に会わないです。だからタナバタ的な「1年に1度だけよ」になる。こうやって書くと一段と嫌われると思う。

でもホンダが好きだしOBの皆さんと話をする度に「何とかチカラになりたい」と思ってしまう私は損な性格だとシミジミ感じる。婆さんのDNAなのか、お節介な江戸っ子の血が騒ぐのだった(私は父方が高知なので江戸っ子じゃないです)。かくなる上は面会を申し込んで「OBとのワイガヤくらいは許してみたらいかがでしょうか」とお願いしてみようかしら。

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One Response to “退任したら何の責任も取らないホンダ三部さん、ホントにPHVはやらないようだ。大丈夫か?”

  1. アミーゴ5号リボーン より:

    夢追い社長が現場を見てない、というか見る能力がないなら、現場で勝手にやっちゃえばいいのにと思います。

    もちろん昔と違って電子決裁やコンプライアンスがあるから、今時は裏プロジェクトなんて無理かもしれない。でも現場全体がその気になれば、多少の融通は効くはずです。

    なによりですよ、
    会社は社長の私物ではありません。これこそ、創業者の本田宗一郎さんと藤沢武夫さんの教えです!

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