「電気自動車は重いからタイヤが減る君」、その後が続きませんね。ただこのデタラメを信じちゃってる人も多い

正論であれば論議が進み対応策を打ち出す。されど「電気自動車は重いからタイヤが減る」という件、電気自動車嫌いだ君達の間で「ソラミタコトカ!」と盛り上がったものの、続報無し。そもそもデタラメの主張でしたから。重いと言う理由だけでタイヤ減るのなら、トラックなんか瞬時に減る。乗用車より重いSUVだって減りまくる。電気自動車だけ減るってか?

軽バンでも電気自動車は20%くらい重い

普通の人たちはタイヤサイズといえば、せいぜい幅と扁平率、ホイール径をイメージする程度だろう。されど少しクルマに詳しければ、幅やホイール径など当たり前。同じくらい重要なスペックとして『荷重指数』(ロードインデックス)を考えます。下の「91V」であれば615kgということになる。荷重指数によりタイヤの強度だけでなくゴムも違ってきます。

荷重指数について解説するグッドイヤーのWeb

靴で路面を押すことをイメージして頂きたい。軽い荷重を掛けた状態だと横滑りしやすい。されど荷重かけていくにしたがって滑りにくくなる。もっといえば、同じグリップ力を発生させようとようとしたら、軽いとグリップ力の高いゴム(柔らかく減りやすい)が必要。重ければグリップ力の低いゴム(硬く減りにくい)を使うことになります。

ちなみにハイブリッド車は普通のエンジン車より100kg近く重い。なのにハイブリッド車のタイヤ減るなんて話は今まで無し。PHVなんか電気自動車と同じくらい重いが、これまた減るという話無い。私は今まで電気自動車もハイブリッドもPHVも燃料電池車も乗ってきた。パワーユニットによる顕著な差などありません。むしろ電気自動車って丁寧な運転になるから減らない。

ここまで書けば誰でも理解出来るだろう。電気自動車は同じ車格のエンジン車より荷重指数が高いタイヤを使うため、減りにくいゴムが使われるワケです。むしろ前後の重量バランス良いため、均等に減る。加えて減速時は回生ブレーキを多用するのでブレーキも減らない。ブレーキダストによる大気汚染だってしないということ。デマを信じないようにしてくださいね。

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7 Responses to “「電気自動車は重いからタイヤが減る君」、その後が続きませんね。ただこのデタラメを信じちゃってる人も多い”

  1. nbkt より:

    あの数値は「荷重指数」なのですね。
    勉強になりました。ありがとうございます。

    > むしろ電気自動車って丁寧な運転になるから減らない。

    申し訳ございません。
    自分は運転が雑でして、結果タイヤが減っております。
    先代LEAFの時は慎重に運転するほど電費が向上したので、
    努めて丁寧な運転をしておりました。その時は、
    タイヤの減りについては全く意識したことがありませんでした。
    40kWh LEAFでは運転が雑になってしまいタイヤ減り気味です。
    ゴメンなさい・・・・・

  2. ウマーベラス より:

    石油利権のネガティヴキャンペーンなのかなぁと思ってました。
    見事に失敗でしたね。

  3. beart より:

    大人一人70kgとして、4人乗車と1人乗車でその差は210kgです。

    4人乗車が多い車はタイヤがあっという間に減るなんてありえませんからね。

    鈍い人ならブレーキの効きの違いすら気が付かないレベルです。

    競技にでも使わない限り、普通車で200kgなんて所詮その程度の差です。

  4. どーべるまん より:

    アイミーブに乗っていますが、タイヤはガソリンエンジン仕様のアイと同一のフロント15インチ145サイズですがやはり細いタイヤでバッテリーの搭載で100㎏以上も重いせいか、前輪は2万㎞程度でパターンが無くなってしまいます。
    リヤは15インチの175幅なので殆ど減らない感じです。
    よってフロントのみ165幅にサイズアップしていますが減りのペースが半分になった感じがしますね。
    まぁ特殊なサイズなのでこのクルマだけの症状だとは思いますが・・・

  5. 一番搾り より:

    昨日、車に興味はない社長さんと話をしていたのですが、その方は現行ベンツSクラスに乗っておられて、トラブルがあまりに多く、代車のEQSが良かったから乗り換えた方で、「電気自動車最高だ。静かで速くて燃料コストも1/6くらいになった。ただし、フロントタイヤはびっくりするほど早く減る」とおっしゃっていたので、やっぱり減るの早いんだと思ったばっかりでしたので、今回のお話は意外でした。

  6. 断鉄 より:

    私はテスラモデル3に乗ってます。
    そもそもテスラに乗ってる人で車に詳しく論理的な人はほとんどいません。
    芸能人のロンブーのあつしさんもテスラに乗っていて「BEVはタイヤの減りが早いと言うし」的コメントをYouTubeでしていました。
    裕福な方ですから、きっちり定期点検に出していると思いますし、その点検結果に走行距離とタイヤ溝深さが記録されていて目を通し計算すればおよそのタイヤライフが電卓で計算できます。
    そこから導き出される答えは「BEVだからと言ってタイヤの減りが早い訳ではない」です。
    私の定期点検結果から普通に走る分には40,000kmはもつ計算になりました。
    現実の測定結果、数値を見て欲しいですね…
    まあ無理ですかね、まあ、そんなもんですね(笑)

  7. 猫まんま より:

    すべての車が全く同じサイズで同じ性能のタイヤを付けていれば車重が重いほどタイヤの減りは早いでしょう。でもメーカーはEVならEV用、スポーツタイプには性能重視のタイヤ。トラックには荷重に耐えれるタイヤなど当然色々と考えてますよね。同条件でなければ比較する意味は無いんじゃないかと思います。
    EVガーとか言ってる連中はとにかく叩きたいだけだから相手にするだけ無駄ですね。

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