ほとんど報じられていないものの、BYDがタイに15万台規模の工場作る。最悪のニュースです

日本進出を発表した中国BYDは政府半分投資の企業じゃ無く「民族系」と呼ばれる民間企業。最近の中国の状況を見て「このまま自国に残っていたら危ない」と考えたのだろう。ここにきて続々と海外に出始めている。文頭の日本進出もそのなかの1つ。幸い日本に於ける中国企業のブランドイメージは厳しく、しかも安売りしないと宣言した。日本は難しいと思う。

ただ東南アジアだと強い競争力を持ちそうだ。何と! 突如タイに年産15万台規模の工場を作ると発表し、自動車関連工場の多いラヨン県に96ヘクタールの土地を購入した。ここで作ろうとしているのは電気自動車らしい。もちろんリン酸鉄電池を使うことだろう。リン酸鉄電池は3元系リチウム電池と比べ、寒さに弱くて暑さに強い。東南アジアなら最高の電池かと。

御存知の通り我が国は欧米への電気自動車展開すら遅れを取っている。東南アジアにいたっちゃ識者と言われる人達まで「当面ガソリンエンジンでしょう」とナメてます。どっこい! 今や東南アジアで「新車を買う人」の平均年収たるや日本人より多い! だってフィットすら新車で買うと250万円しますから。BYDの電気自動車を買うことなど全くハードル無し!

むしろ電気代が安くて静かで速いなど(特にレスポンスの良さが重要)、タイ人に代表される東南アジア市場では評価される要因多い。日本勢が押っ取り刀で東南アジアに電気自動車を展開する頃には、すっかりBYDなど中国勢に市場を奪われていることだろう。これ、マジメな話です。三菱自動車など東南アジアで利益を挙げようと考えているメーカーは1日でも早く電気自動車投入を。

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2 Responses to “ほとんど報じられていないものの、BYDがタイに15万台規模の工場作る。最悪のニュースです”

  1. cx-60 より:

    新興国というかイキオイのある国の人が新車を買うなら値段に糸目はつけないでしょう。そんな国でEVを売るなら、テスラあたりとガチンコで行ける車が必要だと思います。それにこれから車が増えていくならガソリン価格に一喜一憂する必要がなく、暑いラジエターのないEVが最適です。
    しかし、日本勢にそれにあたるEVはなく、トヨタもbz4xをリコールで投げ出しちゃったような感じ。どなたかにその辺の施策を追求してほしい。もしかしたら、EVもやりますと言いながらどっちつかずになるのかな。
    例によって、まずはアメリカ優先で考え、そのあと東南アジアに来るのでしょうが、その間にごっそり中韓のEVメーカーにやられてしまうかも。
    そんななか、VCターボ+e-powerのエクストレイルが出てきました。車や技術としては高評価、でもEVではないので遅れている気もする。一応電動化車両なので、東南アジアでも売るのでしょうか…。

  2. ドラコ より:

    時宜を得た記事。残念ながら我が国、企業に戦略がない。昔アフリカのある国に靴を売りに行った二社、一社の担当者は「売れません、誰も靴を履いていないから」と報告。他社は誰も履いていないので需要は無尽蔵と連絡。の話があった。

    ハイブリッドの複雑な機構を実用化、確かに日本のものづくり。しかし内燃機関搭載だから終局禁止。日産eパワーも同様。EVかFCVしかない。昔の日本株式会社に戻り官民一致、突破しか打開策はないだろう。

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