まるでシューマッハ?

ベンツ(正確にはダイムラーです)と言えば自動車ギョウカイの帝王みたいな存在だったものの、ここにきてF1にカムバックしたシューマッハみたいな状況に
なってきた。もはや日産だけでなくトヨタとまで技術提携を模索しているというのだから驚く。というか、他社の技術を導入しないと二酸化炭素の排出量を減らせないのだ。

パリサロンでツェッチェCEO(最高経営責任者)は様々なメディアにコメントしているけれど、いずれも他社のコマを使って商売していくハナシばかり。自ら開発した新しい環境技術についてのコメント全く無し。ベンツは他のメーカーの技術を使ってやってる、みたいな内容に終始してます。こんな会社だったっけなぁ?

確かに2150ccのディーゼルをSクラスに搭載するなど「キレ」も見せる。されどあくまで既存の技術の応用。新しい技術は徹底的に後れてしまってます。
日産との提携だって化石燃料用のエンジンを提供する代わり、新しい世代のパワーユニットを供給してもらう。トヨタのパクりで有名な中国とのBYDとまで組む。

一世を風靡した(今でもそのままだと思っているヒトは少なくない)ベンツも、間違いなくニッチマーケットのブランドになってしまうだろう。唯一の希望が中国。ここで成功すれば、21世紀も美味しい汁を吸っていける。いずれしろベンツの新技術は日本の自動車メーカーにとってのベンチマークじゃなくなりました。

パリサロン全体に言えるコトながら、新しさは無し。若い頃の楽しさが忘れられないアラフォー世代の展覧会みたいなもの。実際、アラフォー世代にも「まだイケルね!」というヒトがたくさんいますから。エンジンのダウンサイジングにしたって若返り術であります。本当にやるべきはボディのダウンサイジングです。

そういった意味じゃ三菱自動車まで「タイでエントリーカーを生産する」と表明している日本の方が健全。本来なら日本で生産して欲しいけれど、そいつを阻害
してるのは日本の情勢だ。ちなみに先週はヘッドライトの小糸までタイに新工場を建設するという発表をした(これで小糸のタイの工場は4カ所目)。

我が国の空洞化は順調に進んでます。

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10 Responses to “まるでシューマッハ?”

  1. RE より:

    国沢さんの指摘とおり、当面のエコはエンジンならびにボディのダウンサイジングしかないと思います。トヨタが10年前に提供した初代プリウスはファーストラックで、そのあと各社から発表提案されるHVもエンジン改良も、せいぜい30%とまりの改善にすぎない。プリウスの100%燃費向上にはまったく到達できていません。このままだと、10年後は世界中に軽自動車がはびこるでしょう。

  2. かず より:

    総理は、
    1に雇用2に雇用なんて演説してましたが、
    雇用を確保するとは…
    大も中も小もトータルで考えてもらわないと
    大が海外行けば中も小も影響が及びます。
    大があんまりない神戸は今、悲惨ですょ〜
    (∋_∈)

  3. ぱんだねこ より:

    確か、ダイムラーは10年位前、Aクラスの初代が出たとき、それに燃料電池を積んだ車を作るといっていましたよね。試作車に勝手に徳大寺サンが乗って怒られたとか。
    CO2削減で理想的な小型車を出してくるのではないだろうかと思っていましたがスマートも道半ば。BYDとトヨタに手を組んだ時点でオイオイと思いました。電池はBYDからハイブリッドはトヨタからなどと考えているのでしょうか?
    内燃機関で残りたい、確かに欧州ではそういう風潮もありますが、小さい車も両立して売らなければならないとなるとダイムラーを持ってしても難しいのでしょう。
    ダイムラーの車に詳しいわけではないのですが、高級車のみのニッチマーケットだけでよいんじゃないでしょうかね、ダイムラーさんは。現に中国ではそうしてがっぽり儲けたいわけでしょう。
    まあ、惰眠をむさぼっていたのではないのでしょうけど。

  4. 真鍋清 より:

    やはりエコ時代をリードするのは日本の軽自動車/1000cc級新世代ベーシックカーの直噴リーンバーン+アイドルストップ機構なのだろうか?
    その意味で自重700kg+の実現を目指すダイハツ・イースの登場が実に心待ちではある。さらにトヨタ次期ヴィッツの隠し玉…..。
    さて小生の2004年製トヨタヴィッツ1300U-L、目下80455kmに達した「走るオールドミス」ですが何の何のCVTフルードに高分子添加剤<アタックX1-FS>を昨日注入したのを機に高速燃費が従来の9.58km/lから一気に19km/l!!まで改善されて12万kmまで乗りたい意志が強まった次第です。これで新型スズキ・スイフトに1.3Lディーゼルが日本仕様に改良されて搭載されればまさしく理想のスモールカー、メルセデスAクラスなど足元にも寄せ付けない我が国の特産品だと思いますがディーゼル規制の我が国では九分九厘無理、マツダデミオへのSKY-Gの新搭載に期待しましょう!

  5. samine より:

    やっぱり日本政府は企業を助けないとダメですよね〜[E:shock]
    本来、この局面では企業の利益と雇用を密接にマッチングさせた支援策をとるべきでしょうな。例えば、企業別に正規雇用者の数に応じて法人税を減額するとか[E:coldsweats01]
    民主党は左派と新自由主義者が多いので企業にとっては有り難くないでしょう。どちらの人達も、政府は企業に突き放した態度を取るべきだと考えてるし[E:sweat01]
    民主党の左派の議員は時給を上げろ[E:sign03]などと主張するばかりで困っている企業を助けないのは労働組合の影響を受けすぎてるセイかな[E:shock]そこらヘン頭カタ過ぎて、そんな態度が雇用空洞化を招いているという認識にすら至らないのでしょうか[E:sweat01]
    彼等は欧州の最低賃金の高さばかり取り上げますが、その見返りとして各国の政府が企業と連携してバックアップしていることすら知らないのでしょうか?余りに無知過ぎますよ。
    スウェーデンのようなバリバリ左派の福祉国家にボルボやサーブなどのメーカーを育てる土壌があったのも政府と企業のパートナーシップのお陰なのにネ[E:bleah]

  6. 小林 英弘 より:

    ベンツに限らず欧州メーカーは日本円で一千万円を軽く超える何百馬力もの狂った様なハイパワー車でどんぐりの背比べしてる時点で時代遅れの20世紀的考え方から脱皮できないのでしょう。「だれが買うの?」「どこで走るの?」みたいな怪物クルマにお金かけるの、そろそろ止めましょうよと言いたいですね。エコが本分のハイブリッドも何故か欧州ではKARZみたいなハイパワー競争の技術になってるし。それを逐一誉める日本の外車専門雑誌も理解できません(笑)。

  7. いしかわ より:

    真に残念ながら、日本は自国産業の空洞化に全く持って関心がないようですね。
    就職氷河期なんてもんじゃない、酷い就職難に、未だ企業に責任を持たせようという発想しかないようです。
    企業イジメは結局は企業の海外進出を進めるだけだという事実を、政府は、わざと気付かないのでしょうね(笑)

  8. G35X より:

    炭酸ガス排出量の削減は時代の流れ。ペナルティーという現実問題もある。排出量は化石燃料の消費量に正比例するので、少々効率を向上させてもエンジン排気量が大きければ排出量は大きい。メーカー平均の排出量を下げるためには小型軽量車、EV(特に)、ハイブリッド車を相当な量売らなければならない。結局はゴーンさんと豊田さんがベンツを助けるのか? ポルシェはVWと一緒になりメーカー平均を下げようとしている。そのVWもまだ決め手を持っていいない様子。スズキが660ccエンジン付きプラグイン レンジエクステンダー車で助けるのか? BMWとAUDIはどうする? ハイブリッド・フィットにリチューム電池を載せたのが安く出来れば、ホンダに声がかかるかも…
    と言っている最中でもドイツメーカーはやれAMGだ、Mシリーズだとまだ馬力崇拝から抜け出ていない。 一方、ロータスは昔から軽量こそ車の本髄とばかり現行のエボラはGT-Rより350キロ以上も軽い。 そのトヨタV-6をスバルH-4に換えてフライホイールをモーターにし、Li-ion電池を載せてCO2 120g/kmを達成、といったストーリーは夢か?

  9. 真鍋清 より:

    ドイツメーカーの本音は内燃機関による「狂気のパワー」の理論武装にあると思います、良くも悪くも。
    そしてそれは小生自身という一モータリストの本音とタテマエのせめぎ合いとも質的に被ると自己分析できます。
    実際小生は前の何人の方々が言われているような「数百馬力のハイパワー車による一種野蛮なパワー競争」に依然痺れてしまうタチであり、事実CO2=246g/kmとスカイライン370GT並みのクリーン度と544ps/81.6kgmの「狂気のパワー」を両立させたメルセデス新型CL63AMGや同社の改良型S500L(4663cc/V8)用直噴ターボ435ps/71.4kgmユニットを見て「宝くじを当てたら是非乗ってみたい」とオルガスムスさえ感じている次第です!誤解を恐れず言わせてもらえば。
    そうした激速サルーンの夢を現所有車の一つ=レクサスIS350(3456cc/318ps、CO2=232g/km)に投影させてその0-100km/h=4.9secというBMW550iに迫る駿足に麻薬に等しい物を覚え、実際小生にとっての「プアマンズAMG」と化しておりますが反面「パワーは飽きてしまえば虚しさが残る」という気も強く感じております。
    かくして「樹形図の行き止まり」とも取れる20世紀的「時代遅れのファクター」に向けて欧州メーカーはポルシェ911ベースのチューニングカー「RUFグリーンスター」(時速300km/hが可能な電気自動車)を始め様々な代替燃料へのアプローチを試みておりますが、数値上の高性能、高速域のスタミナ、低公害性に天文学的なものを覚える一方でバッテリーの重量や生産にかかるエネルギーやCO2排出量、何よりコストなど全てが天文学的で、完成されたクルマというproductがもたらすクリーン性でそれらを果たしてカバーが出来るのか?という疑問も生じることは否めません。
    かくしてハイパワー競争と今後のエコ/代替燃料路線との間に整合性ある理論が成立するか甚だ一筋縄では行かないものですが、VWと提携中のスズキが鋭意開発中の軽自動車(660cc)用レンジエクステンダー式プラグインハイブリッドがその上のスイフト・クラス(1300cc前後)、さらにキザシにまで開発が進めばVWへの技術供与の手がかり足りうると思える上、トヨタもリチウムイオン電池の開発が進み、同社のハイブリッドシステムとのマッチングにおいて勘所を見いだせればそれは立派に創業者利益と言えるのと同時にメルセデスをはじめドイツメーカー数社へのシステム提供の道が拓けるのではと思えてなりません。
    無論、そこまではコスト、生産性、採算など一企業の手ではとても賄い切れない課題が多く出るのは間違いないです。そこで目下知らぬ顔を決め込んでいる国家も本格的に自国の雇用問題に視点を開き、次世代エネルギーの開発を国策として打ち出し、国家単位での助成金を各企業に出しつつ研究開発のシステム化を図った上でハイブリッドシステムの発展開発や電気自動車生産・開発の共同研究やその機関を創成するというなら新たな産業の創出の手がかりとなり、何より雇用市場の活性化につながるのではないでしょうか。現実的にもはや猶予は許されないのであり、現民主党政権も思い切った荒療治を打ち出さなければ我が国のガラパゴス化が名実ともに進行してのっぴきならないことになることを肝に銘じて政策を考えなおしてもらいたいです!
    あれだけ税金を無駄遣いして公共工事やら派閥争いやらに現を抜かす暇があったら新たなエネルギー開発の法案などとうに打ち立てられたかと思うに責めるに責めたりません。
    ともあれ小生自身としてはエネルギー/エコ問題に次の曲がり角が見えるまでは愛車レクサスIS350で走りまわろう(メインの足は当然ヴィッツ1300U-Lだが)。そして大パワーの麻薬が燃え尽きたらレクサスISとヴィッツの二台を売り払って三菱i-MIEVに代替しようと目論んでいる。その頃はi-MIEVの航続距離がどれだけ伸びているか、充電スタンドが全国に網のように張り巡らされているかどうか、東芝のSCiBが同車に適用できるかどうか、またほぼ同クラスではスズキの軽四輪〜スイフト用のレンジエクステンダー式ハイブリッドが妥当な価格で製品化されているか、前記SCiB電池搭載のホンダフィットが登場しているか、さらにはダイハツイース他ガソリンエンジン+アイドルストップの軽四輪がどれだけのクリーン度を達成しているかエキサイティングな期待に尽きないというものです!
    逆に言えばそのぐらい日本の代替燃料技術は大きな潜在性を秘めているだけに方向性を見誤らねばこの国に黄金時代が再びやってこないとは誰が断言できるでしょうか?民主党政権にも切に国家ぐるみの支援を望みたい!

  10. 阪神ファン より:

    日本の空洞化は本当に心配です。
    民主党(菅総理)が言ってる雇用は本当にやる気があるのか?。それとも国を潰すつもりなのか?。
    韓国の日本大使館前で韓国人に混じって反日運動をやっている人を国家公安委員長に任命するような党は信用できません。日本のことを考えているとは思えないです。真面目に日本のことを考えている人が早くトップになってもらいたいです。
    ところで、ベンツは小さな車を作るノウハウがないのでしょうか?。三菱自動車との提携もトラック部門だけ持っていった印象が強いです。スズキ・ダイハツにがんばってほしいです。

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