やはりというか当然というか、ロードスター2リッター幌の価格設定がメチャクチャ評判悪い(笑)

現行ロードスターがデビューした時から山本CEは「バランスこそスポーツカーの命です」と言い張り、私が何度か日本でも2リッター搭載モデルを販売したらどうか、と聞いたものの「絶対に日本では1.5リッターしか搭載しない!」。それ以上プッシュしたら怒りそうなイキオイだった。マツダの場合、1.5リッターも2リッターもエンジンの大きさは大差なし。部品点数だって変わらず。

写真/マツダ

1.5リッターエンジンと2リッターエンジンの原価は大差なし。強いて言えば駆動系やボディ補強が必要ながら、50kgも重くならない。アメリカじゃ2リッターしかラインナップしておらず、欧州だと1.5リッターも2リッターも選べた。当時のマツダは主が客より作り手である。日本で1.5リッターしか出さなかったのは100%山本CEや当時の経営陣の判断だ。アメリカや欧州は違うようですが(笑)。

山本CEはすでに引退したが、影響力を残す。ここで2リッターを普通に出したら山本CEのメンツは丸つぶれ。現在も山本CEを慕うスタッフが残っている。山本CEを信奉してる人もいれば「とっとと2リッターを出せばいいのに!」と思いながらも、広島のやさしさで口をつぐむ人もいる。ロードスターというクルマを開発した山本CEの手腕は高く評価するけれど、意地の張り方はハンパなかった。

写真/マツダ

今回幌の2リッターを出すことに対し、激しく反対したことは想像に難くない。それこそ人気車になって1.5リッターより売れようモノなら国沢光宏大笑いでんがな! 参考までに書いておくと、海外での価格はRFより幌の方が40万円以上安い。日本でのRFの379万円を考えると340万円で売れるということ。装備内容など考えたら1.5リッターとの価格差は30万円くらいになるだろう。 

ということで日本で幌の2リッターの価格がRFより高いのはメンツの問題によるもの。1.5リッターより売れちゃ困る、という表現方法の方が適切かもしれません。まぁ高い価格を付けることによりプレミアム感が高まると考えるファンもいるだろうから、満足すればそれでよし。ただ私なら瞬時も迷うこと無くRFを選ぶ。RFだって十分楽しい。足回りに手を加えてやればさらに良いクルマになります。

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