アメリカ、間もなく「相互関税」について詳細を発表へ。日本の自動車はどうなるだろうか
トランプ大統領は石破首相とのプレス会見で「相互関税を行う」と言った。相互関税とは2国間で同じだけの関税を掛けるというもの。基本的に日本の場合、乗用車も商用車も2輪車も部品も関税ゼロ。一方、アメリカは日本からの輸入に対し、乗用車2.5%。SUVを含む商用車25%。駆動系部品2.5%などの関税を掛けている。商用車の関税、すでに25%なのだった。高額です。
アメリカ製のタンドラなど輸入しますか!
したがって自動車産業だけ見れば、免税になってもおかしくない。ちなみになぜアメリカ側だけ関税を掛ける不公平な関税になっているかといえば、日本側が農業とバーターしているからだ。安い農産品が入らないようアメリカの産品に対し高額の関税を掛けているワケ。私ら、世界一高いバターを買っている。複雑怪奇な農産品の関税については専門家にお任せしておく。
今回の相互関税問題、素直に考えれば「自動車は安心」ということになるのだけれど、困ったことに絶対的な貿易額が大きい。アメリカからすれば一番大きな赤字の要因になっているのは自動車ということになる。しかもアメリカ製のクルマを日本じゃ全く見ない。GMやフォードを日本で売ろうとしても無理です。アメリカ生産の日本車を輸入することになるか?
日本勢にとって大きなテーマになりそうなのが、メキシコとカナダの工場からアメリカに輸出しているクルマの関税だ。現在、3カ国の自動車生産&輸出入は『USMCA』という協定で運用されている。その前は『NAFTA』という超緩い協定で運用されていたものの、トランプ1,0で厳格なUSMCAになった。トランプ2,0になると、日本と同じ扱いになる可能性が最も大きい。
すなわち乗用車2.5%。商用車25%だ。乗用車についちゃカバー出来ることだろう。されど商用車の25%って大きい。ホンダが日本の自動車メーカーで一番早くアメリカに工場を作ったのは日米貿易摩擦以前の1982年。本田宗一郎さんの「その国で販売するクルマはその国で作る」という考え方によるもの。新しい世界の文法からすれば正しいということになるかもしれません。
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タンドラ、シエナ、USオデッセイなどのアメ車はひところは見かけたのですが、このごろのガソリン高や円安で難しいでしょうね。
USオデッセイに限っては、日本と中国のオデッセイ/エリシオンとは違う車なので、見てみたい気もします。アルファードが仕様によっては1千万超えなので、USオデッセイもデザインが受けるように変えられれば脈があるかもと思いますが。
アメリカの車でテスラが思い浮かびましたが、日本仕様は中国製になってしまいました。
いまでも小さな輸入代理店が、フォード・GMのマッスルカーを入れてたりしますが、いかんせん桁がちがいます。
トランプ大統領は「EUもアメ車を買ってくれない」とぼやいていましたが、大排気量のアメリカ車が低燃費車が売れているヨーロッパでは難しいとわかりそうなものだけどと思ってしまいました。