アメリカ空軍が撃ち落とした気球、2020年6月に東北で見られたモノと同じ。日本政府はバックレた

アメリカが撃ち落とした中国の気球は2020年6月に東北地方で見られたモノと全く同じ形状だった。アメリカのレポートによれば気球の高度は1万9200m。世界で最も高価な戦闘機F-22で1万7700mまで上がり、そこから1発5千万円の画像赤外線誘導式AIM-9X(サイドワインダー)をぶっ放してる。ちなみに日本の「謎の気球」の時は以下のように書いた。

ヒッカム空軍基地のF-22ラプター

ナゾの気球、TVで気象予報士が高度について聞かれ「3000mより高いですね」と言っていた。というか、サッパリ見当付かないというコメントでしたね! 本当に気象予報士なんだろうか、と思う。気流の速さを知らない? ケタが違いますよ。「3000mより高い」は、せいぜい4000~6000mという意味でしょう。でも2万mまではすんごく強い風が吹いてます。

17日の宮城県上空の場合、5000mだと60km/h以上の西風。そこから上は強くなる一方で、1万mだと200km/h以上の爆風。ただ高度上がると弱くなっていく。今回の気球、プロペラが2つ付いていたため、3万mくらいまで上がれば同じような位置をキープ出来ると思う。また、1日経ってもUFO状態なのが泣ける! 松島基地からT4を確認のため飛ばせばいい。

T4(上昇限度1万5千m) JASDF

重量物を搭載している状態で気球が破裂したら落ちてくることなど容易にイメージ出来る。あんな大きいモンが仙台の街中に落ちたらどうよ! といった危機意識を持つことなしに警察も自衛隊も「正体不明」と言い続けてます。また、気象台が持っている天体望遠鏡を使えば、もっと精密な画像を撮れる。もしかして都合悪いモノか?

写真/アメリカ国防総省

ということで今回の1万9200mは偏西風の少し上。2020年6月の日本はもう少し高くまで西風が吹いていたので、2万mより高かったと思う。それはさておき、我が国の政府はな~んにも情報を流さないし、大手メディアのレベル低下を強く感じさせられた。肝心な時に本当の情報なんか出てこないと覚悟した方がいいだろう。というか国民なんかダマせると考えている?

アメリカのように「けしからん! メディアに事前情報を流した上、90式空対空誘導弾でコッパ微塵にせよ!」とは言わない。むしろ「中国の観測気球で高度2万mにいる」くらいの情報を出した方が国を信用できます。おそらく仮想敵国の基地を観測していたんだと思う。裏ルートで抗議すればいい。もっと酷いのは、アメリカのことなのに日本のメディアもTOPニュースです(泣)。

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3 Responses to “アメリカ空軍が撃ち落とした気球、2020年6月に東北で見られたモノと同じ。日本政府はバックレた”

  1. 裸の将軍 より:

    今回の件で気持ち悪い点
    テレビ等のメディアはともかく(笑)
    舌鋒鋭いご意見でお馴染みのYouTube、ラジオ等も軒並み反応が悪い事
    当時の日本の対応に関しても非常に歯切れが悪く、逆に不気味です
    興味がないのか?はたまた知識がないのか?

  2. Rotarycoupe より:

    当時はイージスアショアを撤回した直後だったので、スルーするしかなかったのだと思います。ポスト安倍で盛り上がっていたから、有力候補の足を引っ張るような発表はできなかったのでしょう。

    必要もないのにわざわざF22の名前を出しているのも、大統領の支持率を上げたいからですね。

  3. まっくん より:

    3年前に仙台上空を飛んでいるのが発見されたとき「ナゾの気球」として地元メディアはこぞって楽しんで報道していたフシさえあります。
    国沢さんがおっしゃるとおり、もし仙台市街に落下していたら重大事故になっていたかもしれません。
    こういうことはもう少し危機感をもったほうがよいと切実に思います。

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