スズキ、中国市場から撤退へ!
スズキが中国市場から撤退するかもしれない。御存知の通り中国市場は単独じゃ進出出来ない法律になっており、現地の国営企業と半々の出資で会社を作る。スズキの場合「江西昌河鈴木汽車」(1994年~)と「重慶長安鈴木汽車」(1993年~)の2つ。最初の2文字は地域にちなみ、続く2文字が中国企業の名前となります。このウチ、すでに前者との関係は解消していた。
江西昌河鈴木汽車は規模が小さく売り上げも落ち込んでいたため、提携解消は「さもありなん」。でも長安鈴木の場合、スイフトやイグニスなどスズキの主力モデルを生産/販売していたこともあり、存続させるだろうと言われてきたのだった。長安鈴木と提携解消は、事実上の中国市場撤退ということになる。アメリカに続き、中国市場も諦める、ということです。
ただ悪いチョイスかとなれば、そうとも言えないように思う。そもそも中国市場でクルマを売っても利益を日本に還元しにくい。儲かった分を現地に投資し規模を広げて行くか、中国で”なんか”を購入し、日本に持ってくるだけ。中国通貨がハードカレンシーになるまで辛抱するのみ。その間、技術を盗まれ、少なからぬ投資をして電動化技術に備えなければならない。
スズキは「そこまでやる意味なし!」と踏んだ。個人的にはスズキらしい選択だと思う。実際、スズキの規模で勝負出来る市場じゃなくなった。今や中国市場ってバクチのようなもの。中国に投資するならインドや東南アジアの方が良いという判断なんだろう。この流れ、トヨタとホンダ、日産を除く日系自動車メーカーの明日の姿になると考えます。決断早ければケガも少ない。
唯一の問題は「単に撤退するだけだと今後縮小均衡していくのみ」になること。中国とアメリカという世界1位と2位の市場から撤退し、欧州もブランドイメージ弱り風前の灯火。東南アジアだって中国の猛攻を受けることになるだろう。何とか日本の市場を守り、インドで市場拡大し、アフリカや南米などそれ以外の地域を伸ばすという戦略か。
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