スズキ・フロンクス、オーストラリアの衝突試験で後席は危険判定&販売停止。日本どうする?

私は以前からスズキ車を推奨していない。なぜかといえばメジャーブランドじゃ珍しく「安全を真剣に考えない」メーカーだからだ。フロンクスがオーストラリアで販売停止となった。なぜか? オーストラリアのNCAPで☆一つという信じられないほど低い評価を受けたからです。ANCAPのTOPページを見ると今回成績が発表された3モデルを並べている。今や乗用車だと5つ☆が普通。

ANCAPのWebサイト

フロンクスのカテゴリーである「スモールSUV」を見ると、基本的に☆5つ。三菱ASXやインスターが☆4つ。ルノーの格安ブランドであるダチアが作るダスターですら☆3つ。☆一つって、売っちゃいけないレベルです。だからこそオーストラリアで販売停止になった。この件、日本のメディアは全く伝えない。もちろんフロンクスに乗っている人へのアナウンスだって無し!

前代未聞の☆一つ! 詳細データへ

フロンクスで問題とされたのはリアシートの安全性だ。ちなみに日本はリアシートの安全基準”ほぼ”無し。オーストラリアの場合「後席に座る人の命の重さも同じ!」と考えます。フロンクスの詳細評価を見ると、リアシートのダミーが真っ赤! 下は左オフセット。右フルラップ。赤い表示だと死亡リスク大とされており、オーストラリアでは「後席は使うな」。

売っちゃいけないレベルです

下はクロストレックの評価である。オールグリーンだったらケガすらしない可能性あるレベル。先日、運転席の母親は軽傷。シートベルトを締めていた後席のお子さんが2人とも亡くなった事故があったけれど、スズキ車だった。日本も後席の安全試験を行うべきだと強く主張してきたが、国交省の天下り団体であるJNCAPは「国交省が必要なしと言っている」で全く無視。

クロストレックの試験結果

下はJNCAPのフロンクス。後席の評価をしていないため☆4つ。そもそも日本でクルマを買う人は「国交省の無作為により、どれを買っても同じくらい安全」だと思っている。国交省、世界的に見たら微少なミスで自動車メーカーを叱って見せるというパフォーマンスが大好きな一方、本当の意味での安全性についちゃ全く感心無し。繰り返すがJNCAPに何度も「後席も!」と言ってきた。

ADASはシステムを外部調達してるため平均レベル

いずれにしろフロンクスの後席は危険である。所有している人はリスクを考えて欲しい。もし友人や知人が乗っているのなら教えてあげて欲しい。さて。国交省やスズキはどう対応するだろう。JNCAPで☆4つだから問題なしとする? 参考までにオーストラリア政府の対応は、現行車のまんまなら販売不可という判断である。日本では誰か亡くなるまでそのまんまだろう。

 

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2 Responses to “スズキ・フロンクス、オーストラリアの衝突試験で後席は危険判定&販売停止。日本どうする?”

  1. 国沢さんを師匠と呼ぶ36歳 より:

    安さの裏にはですね。
    スズキの理念「小・少・軽・短・美」の軽が人命軽視の軽にならないことを願います。

  2. アミーゴ5号リリボーン より:

    フロンクスはバリバリの新車なのに、この有様とは。。。

    クルマの物理的にも、衝突安全の制度的にも、安全軽視の社会的にも、そして国交省とメーカーの意識的にも、考えれば考えるほど身の毛がよだつ。。。

    消費者は、こんなコト知らないですよ。
    というか、不都合な真実が意図的かつ巧妙に隠されているから、分かりようがない。

    中華ハニートラップ党の国交省もさることながら、連立で許容してきた自民に対しても、もはや言葉が出てこない。

    更にこういう情報を伝えてくれる人が、もはや国沢さんしかいないということも、怒りと恐怖を増幅しております。

国沢さんを師匠と呼ぶ36歳 へ返信する

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