テスラ、歩行者2人を死傷させた事故で入手していたデータを「そんなもの無い!」と主張
『Gigazine』という電脳系のニュースを伝えるメディアによればテスラのオートパイロットが引き起こした事故で360億円の支払いを命じられたという。テスラのオートパイロットに関する訴訟は少なからず起きているものの、これまで法廷外で解決しており和解条件についちゃ不明。今回初めて司法が介入し、陪審はテスラ側に3分の1の過失を認め360億円としたそうな。
オートパイロット起因の事故は多い 写真/KTVU
この事件、興味深かったので詳しく調べてみました。事故は一般道で発生している。オートパイロットを使用して走行中、道路標識を守らず停車中のクルマに衝突。その際、歩行者2人をはね飛ばし1名は死亡してしまう。訴訟はケガを負った人が起こした。ちなみにテスラのドライバーとは相応の賠償金で和解。個人を訴えてもたいしたお金は取れませんから。
被害者には優れた弁護士が付いていた。事故の内容を精査すると、本来なら当該車両のオートパイロットは高速道路だけで稼働するとアナウンスされていた。事故の直接原因はドライバーの脇見だったけれど「そういう状況でも稼働するオートパイロットの責任だ」と大持ちのテスラを訴えたのだった。テスラは「稼働していたという証拠が無い!」と反論する。
単なる脇見運転だろ、と突き放したのだった。敏腕弁護士は事故車両に搭載されてた制御ECUの解析をホワイトハッカーに依頼。するとどうよ! 一般道でもオートパイロットが稼働していた事実だけでなく、衝突時の写真を含むデータはテスラのクラウドに送信されていたことまで判明! テスラ、ウソを付いていたワケです。陪審員制度、こんな時は厳しい。
今まで何回も「テスラは信用出来ない」と書いてきた。この事案を見ると「やっぱりね!」と思う。テスラの問題点はユーザーが被害者になることについていえば仕方ない。けれどこの事故にも言えることながら、テスラのユーザーと全く関係の無い第3者が死亡している。そんな危険なクルマが街中を走って欲しくないと思うのは私だけじゃ無いと考えます。
テスラには人の命を失う道具を作っていることを強く認識して欲しい。
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