東名のあおり運転、交通警察のレベルの低さを浮き彫りにしたと思う

東名のあおり運転の裁判が始まった。この事件、私は発生当初から「傷害致死」にすべきだと書いている。クルマを武器として使えば刃物より殺傷能力があり、拳銃より強力な「自動車の走行を止める威力」を持つ。利便性を目的とした「運転」という行為じゃない。実際、最近あおり運転で逮捕される事案を見ると、基本的に暴行容疑だ。なんで東名の時は危険運転致死傷罪にしたのか?

これは簡単だ。交通警察のレベルが圧倒的に低いからです。普通の刑事事件だと軽い罪でも立件するのは大変である。証拠調べから始まり、全て確認を取っていく。罰金10万円の事件を裁判に持ち込むのだって苦労します。懲役刑ともなれば、どこからつつかれても裁判に耐えるような証拠を集めなければならない。私も被害者になった車上荒らしとクルマを傷を付けられた件で捜査を見た。

正直、丁寧さに驚きましたね。交通警察は罰金10万円の速度違反の取り締まり一つとっても、容易だしデタラメに近い。交通事故だって状況をキッチリ調べること無く「死人に口なし」か「スピードの出し過ぎてハンドルを切り損ねた」で終了。納得の行かない交通事故処理などいっくらでもある! 高知県で白バイがバスに衝突した事故なんか、確たる証拠無くバス運転者を犯罪者にした。

交通警察としちゃ現場でツラツラ簡単な書類作って違反を認めさせ、反則金か一応簡易裁判とか言いながら、実際は違反内容だけで罰金を決めるような仕事をしていたいのだろう。東名のあおり運転だって最初から刑事課に相談していればよかった。交通課より詳しい人材がたくさんいますから。もし東名のあおり運転をキチンと裁けなければ交通警察の大汚点です!

ちなみに被害者を当たったトラックの運転手を警察は送検した。これ、アウトでしょ! トラックの運転手の責任を認めたということは、あおったドライバーの罪が少なくなることを意味する。トラックの運転手は無罪放免にしなくちゃダメだ。条件反射で送検しちゃったんだと思う。いろんな意味で考え方が単純。レベル低い! 刑事課の皆さんもあきれていることだろう。

 

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