テスラ・モデルXの衝突安全性
アメリカでテスラ・モデルXが中央分離帯に突っ込み、ボディ前半は原型を留めないほど大破した。主要構造まで損壊している。写真は下の記事で。この写真を見た専門家の皆さん口を揃えて「なんかおかしい」。というのも事故を起こしたと報じられているカリフォルニア州のマウンテンビュー周辺でクルマの間を縫って走るようなシーン、ほとんど考えられないです。
しかもオートパイロットで走っていた、という話もあるくらいなので、車速は上を見て流れに乗った130km/hくらいだと思う。加えて中央分離帯に衝突した場合、ナナメに当たるため壁に正面から衝突したようにはならない。他車に衝突するとしても、壁に当たってからの二次衝突になるため、当初の速度から相当落ちると考えていいだろう。ここまで激しく壊れるか?
詳細はおそらく判明しないと思う。テスラだって発表しない。というかテスラだから隠そうとするだろう。なんせ搭載しているバッテリーの本数を聞いたって教えてくれない。販売台数を聞いても「公表していません」と言われる。自分たちのペースでしか情報出さないため取材しようもありません。普通の自動車メーカーと全く違う姿勢なので私は信用していないです。
大破の理由だけれど、もしかしたら一定の速度以上になると急速に破壊が進むということかも。車重2500kg以上ある。衝突試験の速度まで上手に潰せても、圧壊してしまえば一定の入力以上になった時点で突如弱くなってしまう。アルミの棒を曲げていくと、ある程度曲がった時点で「くにゃっ!」と屈服する。衝突事件の速度までは徐々に曲がる、その後「くにゃ」かと。
クルマの開発に当たり、様々な事故データから経験値を得ていく。アウトバーンでの事故のノウハウを持つドイツ車は、圧壊や降伏点の限界特性を鍛えてきた。事故データの多いボルボなども、高い速度域で発生する事故のダメージを可能な限り減らそうと努力してきた。テスラにはそういったノウハウが少ないのかもしれません。情報無いので全て憶測です。念のため。
<おすすめ記事>