トヨタ、北京モーターショーで今後の流れをイメージさせる2モデルを発表
北京モーターショーに於けるトヨタは現在の中国市場をそのまんまイメージさせてくれる出展内容だった。すなわち「もはや日本勢は先頭を切れない」ということです。トヨタですら中国で中国勢とガチで戦おうとしたら分が悪いと認識しているワケ。その上でトヨタの基本理念である「顧客第一主義」を最大限に重視しつつ今後の中国戦略の大幅な練り直しをしたんだと思う。
端的にトヨタの姿勢を表しているのが、中嶋副社長の「中国のお客様が笑顔になるBEVとは何か。このテーマを中国のパートナーとともに探求しました」というコメント。確かにトヨタがトヨタが、になったってお客さんが幸せにならない。だったら中国のパートナー(今回の場合、第一汽車とBYD)と組み、トヨタの信頼性や耐久性を上乗せして顧客に届けようと言うことです。
今回出展した『bZ3C』と『bZ3X』はBYDとのジョイントベンチャーである『BYDトヨタ』と『一汽トヨタ』が開発したもの。BYDにしても第一汽車にしてもトヨタの知見が得られるなら大歓迎だと思う。顧客からしてもBYDと第一汽車という自国ブランドにトヨタの信頼性が上乗せされ、同じような価格で購入出来るなら喜ばしいこと。そしてトヨタは投資規模やリスクを最小限に出来る。
ここまで読んで「マツダに似てますね」と思ったことだろう。私は日本勢の中国戦略はマツダやトヨタの共存共栄を考えるやり方が正解だと考えている。今までもそう書いてきました。日産のやり方は日産が前面に出すぎているし、ホンダなんか投資までしちゃってる。もはや中国市場は中国企業のもの。日本勢は徐々にフェイドアウトしながら、現地に足場だけ残しておきたい。
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