トヨタ、新興国向けに必要なスペックだけ持たせコストダウンした新しいモデルを提案す!
バンコクで行われたトヨタのタイ60年記念イベントで、突如『imv 0』という新しいクルマをぶち込んできた。御存知の通り日本でも販売されているハイラックスは『IMV』と呼ばれる商用車プラットフォームのピックアップトラック版だ。新興国ではSUVやミニバンもラインナップされる。しかし。欧州や日本に輸出するため、先進国の厳しい安全基準などが必要になってしまった。
結果、新興国だとオーバースペックになり車両価格も高くなる傾向。一方、新興国では先進国と違う安全基準だって問題無し。それなら販売する国の基準に合わせて作りましょうというのが新しい世代のIMVとなる。遠回しな紹介になったけれど、必要最小限のスペックにして、その分、価格を思い切って下げましょうということ。新興国からすれば正義のクルマだと思う。
そもそもタイのソンテウ(トラックの荷台に人が乗るミニバス)など先進国だと考えられない。そんなソンテウのベース車両に64km/hのオフセット衝突モードは必要ですかって話です。ベースモデルは上の写真の通りフレーム構造のボディ+必要最小限のキャビンというのが基本。ホイールベースは長いタイプと短いタイプの2種類あるようだ(上はショート。下はロングかと)。
荷台はサンダーバード2号のように様々なセットアップが可能。キャンピングカーや移動店舗、トラック、ソンテウなど変幻自在。1時間程度で違うタイプに変更できる構造になっているそうな。パワーユニットはアナウンスされていないが、4気筒のディーゼルとガソリンだと思う。下の写真を見れば解る通り、ロングはけっこう大きな荷台を持つ(右はハイラックスの電気自動車)。
スポーツモデル風のイメージも入れ込んでくるあたりが今のトヨタの面白さだったりする。構成部品はおそらく現行IMVと互換性を持つと思う。ハイエースの記事で書いた通りIMVは世界中で使われており、中古パーツも世界中に出回っている。新型IMVであってデフやドライブシャフト、ベアリング、ミッションなど互換性を持たせることにより世界中で維持できることだろう。
開発の総責任者はIMVを知り尽くしている中嶋プレジデント。発売まで1年以上あるということで機密事項だらけだろうけれど、人が良いのでメディアから聞かれるとついつい口が滑る(笑)。実際、imv 0についての公式な情報は全く発表されていないが、ここまで読んで頂ければ大ざっぱなイメージが涌くと思う。日本でも売って欲しいと考えるの、私だけでしょうか。
メディアから質問攻めにあう中嶋プレジデント
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このまんま出て来ると仮定して「iMV 0欲しいですか?」と聞かれたら正直「あんまり欲しくない」と私なら答えてしまいそうです。
キャビン部分までがPZとかHDとかの直5・直6エンジン時代のランクル70みたいな力感で、後半は4x2のハイラックスもしくはボデー未架装。
ランクル顔ならリフトアップして欲しいし、ランクルのピックアップもあるので比べてしまうのが悲しいところ。
不出来なニセモノ的ニオイがプンプンします。(笑)
もしくはセミトレーラーだけみたいな。
つまり「ルックスは不合格」といったところ。
一方機能性というか内容が「サンダーバード2号機」というのはドストライク。
幼心に「自分も国際救助隊のメンバーになりたい!」と思った一人なので、スマートでナビゲーション役の1号機より、マルチな活躍をする「実務型」の2号機、その最たる機能である積み替え式コンテナはドンズバです。
初代エクストレイルや初代ステップワゴン、現在のRAV4のようにユーザーに使い方を委ねるクルマに魅力を感じることからベストチョイスに近い選択になる予感がします。
結論としては機能性はドンピシャなのでもうちょっとカッコよくして下さい!です。