トヨタのデザインを決定的に変えたサイモンさんに、つまらない電気自動車のデザインを聞いてみました

何度か書いてきているとおりトヨタのデザインの方向性を大きく変えたがサイモン・ハンフリーズさんだ。超を3つ付けたくなるほど酷いMIRAIのフロント、サイモンさんの流れを受けたデザイナーの手でチョイチョイといじれば、誰もが「カッコイイ!」と思うデザインになってしまう。カッコ悪いMIRAIから変更してるパーツ、バンパー表皮だけですから。

ボンネットもヘッドライトもフェンダーも共通!

もちろんサイモンさんが直接手がけたワケじゃないと思う。サイモンさんの最近の方向性を見たトヨタのデザイナーによるもの。個々のデザイナーのポテンシャルって、50プリウスを頂点にするカッコ悪いトヨタ車を作っているときと変わらない。アルフォンソさんの前の日産も厳しかった。ホンダなんか現在進行形でダメなまんまですけど。

そんなサイモンさんに電気自動車のデザインを聞いてみた。ちなみにサイモンさんはイギリス生まれながら1994年からトヨタ。日本語で質問し、日本語で答えてくれました。私の質問の概要は「子供の頃、21世紀になると全然違うフォルムのクルマが走っていると思っていた。なのに電気自動車の時代になっても全く変わった感じがしない。今後どうするんですか?」だ。

アフィーラも普通のシルエットですね

サイモンさんの返事は全く予想していないものだった。曰く「電気自動車になるとデザインの自由度が増えると思われているようですが違います。共通のプラットフォームを使うようになるしバッテリーの位置やモーター、インバーターなどを置く場所も決まってきます。デザインを大きく変えようとしたら、それぞれのユニットを小さくしないと難しいんです」。

BYDも電気自動車感は薄い

続けて「新しい世代のデザインは、電気自動車とかエンジン車とかをあまり考えず、それぞれの用途に於ける魅力的な姿を考えようと思っています。アプローチについてはナイショです(笑)。もう少しお待ち下さい。インテリアについては主としてリアシートの居住スペースが大きく変わると考えます。エクステリアより変化が大きいかもしれません」。

エンジン車だと搭載場所や気筒数でシルエットが変わってくる

確かに共通プラットフォームだと、下回りはホイールベースとオーバーハングが違ってくるのみ。前の形状は歩行者を含めた衝突安全性で決まり、リアは後突と空気抵抗で大雑把な形状が定まってくる。そしてキャビンは居住性を考えたらエンジン車と同じ。せいぜいラジエター面積の差くらいしかない。ということで電気自動車のデザインではなく、クルマのデザインをしていくという。

この話、相当素直に納得出来た。いずれにしろ現時点でサイモンさんは世界TOPのデザインコンダクターだと私は思っている。サイモンさんが目指す電気自動車のデザインを楽しみにしたい。

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4 Responses to “トヨタのデザインを決定的に変えたサイモンさんに、つまらない電気自動車のデザインを聞いてみました”

  1. けろけろ より:

    クルマは、メカニカルなパッケージングによって骨格が決まり、デザインされてきた。機能美と個性を両立したクルマには、いわゆる名車が多い。

    BEVも同じ文法でデザインされる訳だが、骨格に差がないとなると、機能美的には薄らぐのだろうか? 今後のデザイントレンド、大変興味深い。

  2. Mumbaikar より:

    サイモンさんの流れを受けたデザイナーの手でチョイチョイといじられたフロントをつけたMIRAIはいつ頃投入されるんでしょう?今のところトヨタのウェブサイトにでているのはまだ超を3つ付けたくなるほど酷いマスクのバージョンですが…

  3. けろあげ より:

    つまらないと言えばMAZDAですね。

    トヨタやホンダのようにサーキットを運営するどころか西日本最大級のサーキットだった美祢サーキットをマツダが買収し自社のテストコースにしてピットを取り壊してしまいました。

    これで地元の車産業はかなり衰退してしまいました。

    こうしたマツダの悪事を徹底的に糾弾して頂きたいと強く思います。

  4. z151 サンバー愛好者 より:

    何の映画か忘れてしまいましたが、近未来の世界を舞台にしたアニメーション映画でBMWやメルセデスベンツが出てきたのですが、タイヤなし・フロントグリル極小ながら一目で未来のBMWやメルセデスと判るものでした。
    アニメーションデザイナーの方が優秀だったのかなと思いました。
    現状BMWはキドニーグリルを巨大化させ、剰(あまつさ)え光らせたり絶賛低迷中だと個人的に思っていますが。(笑)
    ええ、買わないヤツの僻みということにしておきましょう。(笑)

    エンジンよりモーターの方が遥かに搭載位置の自由度が高いと思っていたので、共用プラットフォームのことを考えるとそれほど自由度は大きくないというのは、意外だったけれど成程とも思いました。
    与えられた全長・全幅の値で最大限の空間効率を求めるとみんなハイエースかキャラバンみたいになりそうですが。(笑)
    でもほぼ共通のサイズであるはずの軽自動車だって百花繚乱のデザインですものね。
    S660と軽トラ、或いはN-BOXやジムニーなんか高さはともかくサイズが同じなんて、ちょっと信じられないものがあります。
    ちょっと前の「トヨタだったら何でもキーンルック」から少し脱却して「いいデザインかつ時代への提案がある」ものに変わってきたように思えます。
    実用性マックスが至上命令かと思われたプリウスさえスーパーカーデザインですから。
    未来を迎えるのが楽しみっていいと思います。

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