トヨタディーラー、全車種扱いに。ライバルメーカーにとって驚異です
良いニュースです。アメリカがカナダとNAFTA(アメリカ・カナダ・メキシコの協定)に変わるUSMCAを結ぶことになった。詳細な内容は不明ながら、当面、カナダ工場で生産する日本車に対し関税掛けない。とはいえカナダとの協定を結ぶことなど折り込み済み。アメリカの自動車メーカーもカナダでたくさんのクルマを生産しており、関税乗せることなど不可能。
ただ現在のままということもない。協定の内容には、今後カナダからアメリカに輸出するクルマの台数制限や、部品の使用制限などが盛り込まれていると思う。メキシコのように「労働コストの安い地域で作った部品の使用制限する」といった条件があることだろう。もちろん今日明日にやれ、ということもない。アメリカの自動車メーカーと横並びで対応すればOK。
とりあえず日本の自動車産業が決定的なダメージを喰うという流れじゃなくなったように思う。日本からアメリカに輸出する台数の自主規制など行われる可能性残るも、全ての輸入車に対し関税を掛けられることと比べれば決して悪くない。この間にスバルとマツダはアメリカに工場作り、その他のメーカーも工場拡大をしてけばいいだろう。時間もらったワケ。
とはいえ日本の生産台数を徐々に減らしていかなくちゃならない。トヨタは覚悟を決め販売している車種を全ディーラーで扱うことにした。強いディーラーを残すことができることだろう。競争力無くヤル気も無いようなレベルの低いディーラーじゃ生き延びていけないという覚悟です。このニュースを見て「トヨタも大変ですね~」と言ったライバルメーカーが。
この人、全く解っていない。ディーラーが生き延びるためには同じトヨタとの競争だけじゃないのだ。同じ地域の競合メーカーにとっても脅威になる。優れた商品を適正な価格で優秀な営業マンが売れば、レベルの低い営業マンが競争力の無いクルマを売ってるメーカーはひとたまりも無い。生き残りを掛けて頑張るトヨタディーラーとの戦いは厳しいと思う。
日本のメーカーの経営陣に求められているのはアメリカに輸出していた台数分の生産を縮小するか、トヨタのように日本での販売台数を伸ばして工場の生産能力を維持するか、の判断です。激しいサバイバルゲームが始まる! 日本で売れるクルマを持っていないメーカーにとって非常に厳しい戦いになることだろう。
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