バイクは苦境

今回の東京モーターショーに出展されるクルマを見ていても、残念ながらワクワクしない。「自動車ギョウカイは厳しい状況に
なった」と認識されてから時間が経っていないからだと思う。対応策を練り切れていないのだろう。一方、2輪ギョウカイはずっ〜と厳しい状況。クルマ以上に若い年代層が入ってこないからだ。

考えて欲しい。本来なら世界の4大バイクメーカーが集まっているのだから、国は少なくとも足を引っ張るべきじゃないでしょう。環境問題を考えたらECOだし。なのに警察や文科省(文部省時代から)のバイク嫌いは筋金入り。バイクなど国内から居なくなって欲
しいと考えているように見える。産業にダメ出ししたワケ。

そこでバイクメーカーは数年前から真剣に生き残り策を考えていた。その成果が今年の東京モーターショーで花咲く。下の写真のバイクはヤマハの『もえぎ』。日本語だと新芽を意味する。まるで創生期のバイクだ。原付でなく125ccだと
いうあたりがミソ。こいつに乗りたければ自動2輪免許を必要とするのだった。

moegi.jpg

しかもデガく見せようとしてきたビッグスクーターと違い威圧感無し。これなら若い人達に「バイクに乗ってみたい」と思わせることだろう。軽量ボディに細いタイヤとなれば燃費だって大いに期待できる。エンジン形状から見ればクラッチ付き。これまたバイクを好きになる大きなアイテムだと考えます。売れるかと。


ンダはヲジサン世代にガッツリ食い込むGTバイクを出してくる。日本で売られているホンダ車を見ると、スーパースポーツか、昔ながらのネイキッド。じゃな
ければ大排気量のツアラー。いや、ホンダだけじゃなく全メーカーそうです。荷物と後席に人を乗せ、ノンビリと遠くまで出かけるようなバイクなど存在しな
い。

ヲジサンはセパハンのスーパースポーツじゃ疲れるし、ネイキッドだと高速道路で激しく疲れる。メタボ系で2人乗りするとフレームが厳
しい。以前から700ccくらいで振動気にならず低速トルクあって風よけ付いてアップハンドルの頑丈なバイクが欲しいと言ってきた(今乗っているBMWのF650GDは典型例)。

NC700X.jpg

今回出展される『NC700X』は思い通りのバイクです。700ccの2気筒。低重心なので(タンク部分はヘルメットが入る収納スペース)取り回し良く、2
人乗りも楽ちん。当然の如く交換すればいいだけの大型風防も用品で出てくるだろう。すでにバイク好きの間じゃ大いに話題になっているほど。いいね!

叩かれても叩かれても文化は残る。いや、より深くなる。もえぎなど、世界中の先進国に市場があるだろう。4輪車も同じ。ここを凌げば、明日は明るい。ただリーマンショック、地震、洪水に続き、どうやらもう一度やってくる世界的なウネリを乗り越えなくちゃならない状況になりそうな気がしてならない。

・ECOカージアは「燃料電池はホントに普及するの?

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5 Responses to “バイクは苦境”

  1. 団塊eurasia より:

    少し前の話で恐縮ですが、2007年に日本経済新聞が首都圏に住む若者を対象に消費意識調査を行った結果は、20代のクルマ所有率、所有欲(クルマが欲しい)が2000年調査時に比べて半減しています。(所有率:23.6%→13.0%、所有欲:48.2%→25.3%)
    最近はクルマに限らず、若者の所有欲がさらに減少している現象(特に、休日は自宅で過ごす、無駄な消費を嫌う男性に顕著)は、このまま”所有する”負担を避ける傾向がさらに助長されると結婚して家庭を築く事も減り、日本全体の衰退につながりかねません。
    非正規労働者が多く、就職難や将来が不安、期待が持てないという今の世の中の他に、「失われた10年」という暗いニュースばかり溢れた時代に10代の多感な時を過ごしたという経験も影響していると考えられます。
    このような状況下では、企業における今後の経済活動として「若者のクルマ離れ」に歯止めをかけるべく、若者世代が欲しくなるコンセプトやデザインのクルマ(2輪車も含めて)をよく研究し、若者にも買える価格で発売する必要があります。
    今回、トヨタが富士重工の協力を得て開発・発売するFT-86、BRZもおそらく、この狙いであろうと思いますが、ちょっとずれている(若者よりおじさん世代に売れるのでは・・・)戦略ミスと言わざるを得ません。
     むしろ、スズキのコンセプト・カー: ”レジーナ”やヤマハの2輪車コンセプト: ”もえぎ”の方が若者に受けるのでは?  ”お!、いいね”と周りから注目されるデザインが必要と思います。

  2. NR500 より:

    「がむしゃら1500km」の東次郎のクライドラーみたいですね
    こんなんで旅を経験する人が増えてほしいです

  3. さね より:

    自分も前からちょいちょいバイク業界について、国や警察は奇跡の国内世界の4大バイク産業を潰す気か!と書いてきました。 ヤマハは国内の250cc以上のバイク開発はしないそうです後は逆輸入車か日本市場は見捨ててるのかな?。ホンダはスクーターとバイクのエンジンの共通化などがんばってます。カワサキはなんでもニンジャですが、ホンダと同じく進展国でコストダウンでがんばってます。スズキも海外生産コストダウンで頑張ってます。でも4輪の問題か世界GP参戦を辞めるそうです。頑張ってるのはよいですが、日本で生産し消費者に買ってもらわなければ! 安くていい物もいいですが、車と違いブランドイメージと技術があるので、国内生産の良い物や本物感漂う本物の適度な値段のもほしい!結果的に雇用にも寄与するし。 排気量区分もメチャクチャ変だし、先進国他国と同じにすればいいと思います。共通化ですね。天下り警察関係者食わす為の高い教習料も変です。本当にこの国の産業に対する国益を損なう、潰す、マスメディアも含め頭おかしい。 今この国に必要なのはバイクなら日本製、など車にはないブランドイメージ製品だと思います家電も含め。今は海外勢に押されぎみですが、国の政策を変えればまだまだ一流だと思います。自動車もそうなるべきです日本の未来を考えるなら。国益を損なう政策、マスメディアの報道など公平性に疑問だらけです。 老若男女関係なくバイクを安全に楽しめたり、移動手段になる日本になるように願います。駐車問題も天下り団体や利権がからんでいて、バイクを潰してる気がします。この国は国民も含めバイクに関しては意識改革が必要な気がします。昔からのバイク悪者運動がここまで国民を洗脳するなんて、怖いです。確かに車より危険な乗り物ですが、教習所などより、安全なセーフティードライビングスクールなど数時間義務化すれば、素晴らしいエコで省スペースな楽しい乗り物なはずです。しかし…この国と警察大丈夫か? 交機の白バイ隊員のような優秀なバイク乗りがいるのに…。 後バイクも進化していてABSやトラコンなど安全デバイス、胸部プロテクターなどの安全製品、増えてきてる現状は報道されない…。マスコミ大丈夫か???

  4. 605 より:

    国の政策もおかしいですが、バイクメーカーもおかしいです。
    一時は最高速が300キロ超で各社が競っていたり、スーパースポーツながら長距離走行も考えた(エンジンのレスポンス等を言ってるのでしょうが)といいながら、ハンドルがトップブリッジの下に付いていては長距離などしんどくて走れません。
    ツアラーでありながら荷物の積載性を考えているとは思えず、テール回りがスーパースポーツのように尖っていたり、また積載性がいいものは異様に大きかったり重過ぎたりします。
    今の走りをあまり落とさずに燃費ももっとよくできるはずなのに。近頃のホンダは燃費でもがんばっているほうだと思いますが。

  5. ばたやん より:

    私は古い?人間ですので車の免許取得後バイク免許(中免)取得しました。転勤で大阪にいたので4輪より2輪の方が移動には便利でした。車を買うのにも金が無くバイク(ホンダVTZ250)購入にもローンで購入。色々ありましたが楽しい時間を過ごせました。10年程で引っ越しの際手放しましたが。街中で綺麗なVTZを見ると又乗りたくなっています。現実は125CCクラスになると思いますが。田舎になればなる程バイク人口は減っています。車の方が便利であるから。しかし暑いも寒いも一番実感できる乗り物が廃れて行くの寂しいです。小さな島国に世界1のメーカーが4社もあるのに。
    スクーターも楽しい(過去に3回しか乗った事が無い)かもしれませんがMTも楽しいですよ。両手両足をフルに使う乗り物はバイク位ですから。
    何か新しい提案を若い人達が受け止めて興味を示してくれれば良いのですけど。
    私の甥はバイクに以前乗ってましたがダブルトリップメーターの意味(使い方)を知らずがっかりしました。トホホです。

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