ホンダ、カナダに24万台規模の電気自動車工場と50万台規模の電池工場を立ち上げ検討へ

ホンダはカナダに年産24万台規模の電気自動車工場を2028年をメドに立ち上げ、同時に年間36万GWh程度の電池工場も作る”検討”を始めたと発表した。「作る」でなく「検討を始めた」というあたりに注意しておきたい。ちなみに36万GWhといえば、1台に平均80kWh搭載するとして45万台規模。カナダ工場だけでなく他の工場で作る電気自動車にも搭載するのだろう。

興味深いことに今回出したリリースでも「2040年までに全てのホンダ車を電気自動車か燃料電池車にする」だって。この路線、三部さんが辞めたら次の人で変えてくる可能性大きい(F1止めるのを止めた、と同じ)。そして今回のリリースで方針変更しなかったことで求心力が一段と弱まる。おそらく社内では「三部さんの言うことを聞いたら会社が潰れる」活動が始まってるかと。

ホンダ社内には「無責任なサラリーマン社長がデタラメを始めたら内緒でプランBを作っておく」みたいな雰囲気などあり、エンジン車も存続させれるよう算段を練り始めていると思う。それ以上に気になったのがアメリカでなくカナダに投資という点。特に電池工場はアメリカへの投資拡大でもよかったんじゃなかろうか。もしトラにでもなれば「なんでアメリカじゃないんだ!」になる。

実際、今回の発表でトルドー大統領はニコニコ顔。そりゃそうだ。ホンダが投資してくれれば国が富むし、雇用だって生まれます。先日も取り上げた通りアメリカ市場は1980年代、日米貿易不均衡問題で大荒れになった。当時、アメリカホンダから本社に随時情報を送り采配を振るった雨宮さんや兵庫さんという大ベテランがいる。そういった人達からアドバイスを貰っているのか? 

御存知の通りホンダは長い間、アメリカ閥だった。アメリカの流れを見て方針を決めていた、と言ってよい。伊東さんが社長の頃から急速に中国閥になっていく。八郷さんと倉石さんなんかホンダの皆さん「中国しか知らない」と口を揃える。その中国ですら追い込まれているあたりは深刻ですけど。さらに八郷さんが社長の頃、アメリカに詳しい人達は全て引退し、アドバイスすら出来ない。

今のホンダでアメリカの情報をしっかり読めるのだろうか? 今や雨宮さんや兵後さんのような修羅場で生き残り戦略を練った人達の後輩すらいなくなった(最後は鈴鹿サーキットランドの社長をしていた田中さん)。日本のメディアやアナリストとすら情報交換出来ないホンダが、アメリカの手強いロビーと腹を割った探り合いをしなけれいばならない。こら難儀なことだと思う。

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1 Responses to “ホンダ、カナダに24万台規模の電気自動車工場と50万台規模の電池工場を立ち上げ検討へ”

  1. 二級人 より:

    ホンダは政府から1500億円の補助金を受け取っているにも関わらず、カナダに1兆7000億円を投資するとは、円を売って(カナダ)ドルを買うことになるので、円安を助長するのでは?他の企業も似たようなもか。

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