ホンダ、今や世界の主流になった安価で燃えないLFP(リン酸鉄リチウム)を嫌うのか?
何度か書いてきている通りホンダはLPFを徹底的に否定している。いろんな人に聞くも、電気自動車の開発担当じゃない技術系の人は「使わない理由がわからないです」。文系の人だと「三部さんがフラフラしてるからだと思います」。先日試乗会に特に話を聞いたN-ONE e:の開発チームは「ホンダの開発思想はMMなので体積の大きいLFPは使わないです」(MMとはメカニミマム/マンマキシマム)。
三元系より体積が大きくなるLFPながら熱に強いため密集して搭載出来る。
う~ん! やはり現時点でもLFPを使う気無いようだ。同じようなことを数年前まで日産のエンジニアも主張していた。LFPを古くて性能低い電池だと決めつけている感じ。日産の技術者は「LFPだとバッテリーの残量が解らないので使えません!」とも言ってた。三元系リチウム電池は残量減るのに比例して電圧も下がる。電圧を測れば割と正確に残量を推定可能。LFPって電圧下がらない。
その反論に対し私は「使った電力量は解るのだから積算すればいい」と返したが、当時は納得せず。ちなみにLFPを採用しているBYDは使った分を積算している。それだけだと徐々に誤差が出るため、数ヶ月に一度、残量10%以下から満充電させリセットしてます(キャリブレーションという)。少し知識あれば解決出来そうなことを優秀な技術者が否定することに驚いたことを思い出す。
新型リーフの先行試乗会で「まだLFPを否定してますか?」と聞いたら「いいえ。今後はLFPも考えます。新型リーフもベースグレードはLFPにしようと思いましたが間に合いませんでした」。ということで現在のホンダである。当時の日産と同じくどんな事象もLFPの否定に使う。今や電気自動車は中国に丸投げしてるマツダ(電池はLFP)を除き、三元系にこだわるのはホンダだけ。
来年になるとスズキもダイハツもLFPの軽自動車を出してくる。2027年になればトヨタも次世代LFPを出してくる。ホンダは現時点でLFPを考えていないため、出遅れることだろう。深刻なのは先日も書いた新興国の2輪車である。三部さんに話が出来る人が居たら、ホンダの将来のためにも1秒でも早くLFPに注力することを進言して頂きたい。
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