三菱自動車、宣伝活動再開。やっぱり感覚が違う?
三菱自動車が自粛していた宣伝を再開した。「もう1度お客様に充実したカーライフをお届けできるように」というTVCFを見た方も多いと思う。「CFに出てくるディーラーの人って三菱自動車の社員でなく迷惑受けた方じゃない?」という突っ込みはさておき、いろんな意味で「他に出来ることが無いのか?」と感じた。この宣伝、誰のためにもなっていないからだ。
これはもう不正問題が発覚した時から感じていたのだけれど、どうやら「社会に対し得を積む」ということを考える人がいないようなのだ。燃費不正の発覚は4月20日。やがて工場の操業を休止した。たくさんの人が仕事無い状況。私なら、熊本地震で困窮している地域のバックアップを考えたろう。熊本の被災地の近隣である菊池と東区に大きなディーラーがある。
ここを拠点に、工場休止で余った物資輸送能力や工場の人員を派遣し、長期の支援体制を組めたと思う。ちなみに東日本大地震の際のガソリン不足の際、当時国内営業本部長だった相川前社長に「i-MiVEを提供したら役立つ」と進言したら、即座に災害支援車両として送り出してくれた。熊本の震災でも支援すれば、大いに貢献出来たと思う。
三菱自動車の広告宣伝費は2015年で年間1000億円。2016年も同じくらいの予算を組んでおり、それをTVCFなどに使うのだろうけれど、むしろ「もう宣伝なんか始めた」とマイナスのイメージになってしまうことを考えなかったのだろうか? 三菱自動車の失点は「社会や自動車産業に迷惑を掛けた」ということ。なのに自社の宣伝をしようとしてます。
だったら広告予算を世の中のために役立つことに使えばいい。例えば免許取得援助。訳あって施設にいる子供達は免許を持っていれば仕事に就ける機会も増える。されどお金掛かるためなかなか難しい。3億円あれば、施設にいる免許所得年齢に達している子供全員の免許が取れるだろう。無利子/無担保で貸し3年後から5年払いという援助だっていいです。
はたまた全店舗に予算を振り分け、クルマに関連することに限り地域の困っている人を助けるのもいい。三菱自動車が最も大切にしなければならないのは顧客。すなわち社会である。今やることは社会に対する雑巾がけだと思う。ということが解らないのかな、と復活した宣伝を見て考えました。
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