三菱自動車、新型コロナを言い訳に258億円の赤字~

三菱自動車が2019年度の決算を発表した。258億円の赤字である! 決算時に発表された「営業成績の概況」によれば「本年に入ってからは新型コロナウイルス感染症拡大による世界経済への影響が深刻化し、当事業年度末にかけて市場環境が急速に悪化しました。新型コロナウイルス感染症拡大による販売台数の急減は当社の想定を大きく超えている」。つまり新型コロナのせいだと言う。

販売台数にして9%減ったという。しかし! 工場の稼働状況を見ると、最も早く稼働休止したフィリピンで3月17日から。当然ながら3月の販売台数に与える影響は限りなく小さかったと思う。また、一部メディアに「アセアンの成績が悪かった」という記事が出ていたけれど、タイの三菱自動車(子会社)から3月31日に611億円という配当を貰っている。

三菱自動車の赤字決算、新型コロナを言い訳にしているだけだと思う。なにより絶望的なのは「広告宣伝費及び販売促進費」が前年度の730億円から487億円に激減したこと。役員報酬は上がっているのに! クルマを売ろうとした場合、最も大切なのが宣伝や販売促進活動。そこを削減したら、たちまち販売台数落ちるに決まってます。ということすら益子体制は理解できない。

新型コロナの影響出るのはこれからだ。4月や5月は販売台数80%減という国や地域だって珍しくない。そもそも5月下旬まで工場止まっている。その間、固定費だって掛かっているため、2019年度など比較にならないくらいの赤字になること間違いなし! その上で商品力だって厳しいと思う。RAV4 PHVの価格と性能を見たら、アウトランダーPHEVが売れるとはとうてい考えられない。

3000億円規模の手元資金調達をするという。三菱の看板を背負っているため、ここはマツダなどに比べれば有利。2020年度で3000億円規模の巨額赤字出しても破綻することはないと思う。でも今期さらに宣伝費や販促活動を縮小したら、絶望的にクルマは売れなくなるだろう。好調の新興国もトヨタが競合車を投入してくれば厳しい。軽自動車も三菱ブランドより日産ブランドを選ぶ。

飛んでるのは私です

2019年度の決算と2020年度の動向予想をする限り明るい材料が”ほぼ”無し! 依然として益子さんが鵜飼いのように操っているらしく、社長変わっても姿が見えない。こういった状況で毎日仕事している社員の気持ちってどうなんだろう? ユーザーもこんな暗い雰囲気が続く会社のクルマを買う気になれないと思う。クルマ好きからすれば悲しくて残念で悔しい!

苦しい時こそ夢が必要です! ホンダのマン島TTチャレンジは、破綻の危機を迎えているときに発表した。三菱自動車に一番必要なのは明るい目標です!

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