三菱自動車とPSA(続き)

三菱自動車とPSAグループの資本提携話、どうやら決定しているワケでなく、最終的な交渉に入る一歩手前くらいの状況だと考えていいようだ。つまり
決裂の可能性も高い。おそらくプジョー側にとって三菱自動車と提携することによる「うまみ」が当初考えていたより低かった、ということなんだろう。

確かに三菱自動車は客観的に見ると「ヘルプ!」の状況にあるように感じる。希望の星はEVのみ。それすら日産の猛攻にあっており、バッテリーのコスト競争で押され気味。このままだとi−MiEVよりリーフの方が安価になりかねない。かといってバッテリーの調達価格を考えれば、リーフより安い価格設定など不可能。

また、普通のエンジンを搭載するクルマも、次世代の主戦場になりそうなエントリーカーについちゃ開発に着
手しておらず。売れ筋モデルになりそうなコルトの後継モデルだって当面出て来ない。コストパフォーマンスの高いハイブリッド車も無し。一人で生き残って行
くことは相当難しい。そうれくらい開発予算を絞られているのだろう。

そんなこんなでPSA側としちゃ破格の条件で三菱自動車と提携できるんじゃないか、と考えていたフシがある。されど三菱グループとして考えると「PSAなんかなんぼのもんじゃ!」。全く個人的な評価になるけれど、提携の可能性は半々。したとしても、あまり広範の提携にならないと思う。PSAにとっても三菱自動車にとってもメリット薄い。

そうなると三菱自動車は次なる「策」を考えねばなるまい。前述の通り単独でやっていくのは極めて難しいからだ。スズキと組む、なんてのも面白いかもしれません。地域的にも近いし補完関係にある。得意分野もバッティングしない。お互いメリット大きいと考える。

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2 Responses to “三菱自動車とPSA(続き)”

  1. ゴン より:

    かつての三菱大財閥のプライドがいろんな意味で邪魔してますね。
    JALと印象が重なるのは自分だけでしょうか?
    三菱自動車は政府は助けないでしょうから、自分達で最良の道を見つける以外生き残る道はないでしょうね。
    PSAでもそういう考えだとスズキとはないような気がします。

  2. ケイイチ より:

    また勝手に書かせていただきます。三菱も販売において、自動車産業であることを意識しすぎています。例えばユニクロで販売される?三菱車など想像してみると非常に理解しやすくなります。いまや世界に販売網を広げるより、別カテゴリー内で商品のアピールをしたほうが賢明ではないですか。誰もが参入していない箇所を攻める兵法って意欲的に展開できます。ユニクロを買い求める人々は良い商品を求めていますが、価格や質感を前面に押し出す際には三菱のように完成された歴史を持つ会社とコラボることが柔軟な戦略になりませんか。特に三菱ふそうの車両がハブやタイヤの脱輪、燃焼トラブル事件でイメージダウンしたのは記憶に新しいところです。普通には両社の違いは理解されず三菱が悪いとだけ認識されますから。クルマは高額な買い物なので過失イメージは長引きます。いまは品質も向上させ企業努力が功を奏したと思ったら、今度は未曾有の大不況に見舞われてます。日本人は足の引っ張り合いや共倒れ好き?な根暗な意識に従順ですが、責任を果たすとか協力するという概念は下手くそ。さて、どちらも異業種なのでEVなど現代の低公害車(しかも軽自動車は得)を商品として投入するのは面白いはずです。しかも軽サイズなら、地方の大きな売り場面積を持つ店舗での展示も出来ます。あくまでも自動車ですから、家庭の主婦層に価格の割安感を植え付けることも大切です。クルマ贈呈をお年玉企画にするマーケティングを見かける現在、画期的とは言えませんが販売網を定着させるとしたらユニークです。割安感といえば、一般の買い物客が通常クルマのことばかり考えている訳ではありませんから。大手スーパーの商品を格安で提供したりポイントが貯まるなんて喜ばれそう(しかも巨大ポイントです)。例えばクルマもゴルフも実用が薄い高価な遊びに見えて?主婦には敵視されがちですが、暮らしで利益がダイレクトに戻ってくる感覚は解りやすいでしょう。家電品の関係とコラボすると良さそうに思われますが、(太陽電池パネルのメーカーともコラボレーションすれば価格に反映できませんか、三菱が取り組むのも良いです)液晶テレビな個体の価格が高価になった家電品とクルマを比較されると逆に客を遠ざけます。生活価格に参入しているから、意外にも高価なクルマがイメージを相殺されないのです。まさに高級車のレクサスがデパートで売られたら不人気は間違いなしですが、EKワゴン辺りからユニクロで売られたら、プレーンな魅力で違和感を無くします。EV車は高価なんですが、大切なのは多くの層に見慣れてもらうこと、心のインフラ作りです。多くの潜在的ユーザーには未知の草食系EV車両も、卒業して免許取り立ての娘さんあたりがユニクロで見かけてる三菱の?となると身近さが違います。手頃なフリースを求める感覚にも似て不思議と合います。三菱グループは擬似?コングロマリットですから、現在の価格を解消することは難しくないと思いますが。他社HV車もプリウスだけなら、むしろ特別過ぎて知らない層に敬遠されるはずですが、ライバルのホンダが出た図式があるから馬鹿売れしたのです。新しい流れに怖がりで品物の善し悪しは理解不足の日本人も、他社がやってるとなると競べて良さそうなプリウスを買ってただけ。EVも各社出揃うと状況が違って販売促進されます。こうなると唯一の問題は価格ですが、クルマ関係外の生活感を武器にして多方面で凄く大きな得があるというメリットでいけるはずです。 これからの時代のクルマ、ある意味クルマらしさをスポイルした潔さを求める実験的な要素を前面に出してほしいですね。 いまのままでは無難な老人、各社対抗の草野球でバント狙い?にしか見えません。やはり新しいことは若さで勝負。派手な大振りしながら喜んで巻き込みましょう。 メーカーの消極さが客層に伝染するのでしょう。自信をもって売り手が楽しめないことは他人も楽しめません。

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