中国の自動車メーカー、恐れていた海外進出を開始!

いよいよ中国の脅威が具体的な動きになって現れてきた。中国の自動車メーカーは現在「自社開発のクルマを中国の国内で販売する」という『ステップ2』の段階にある。ちなみに『ステップ1』は、外国のメーカーと合弁会社を作り、生産技術や開発技術を学習するという段階。日本のメーカーが中国進出を決めた際、皆さんステップ1が長く続くと思っていた。

しかし。あっと言う間に独自開発の新型車を作り始め、急速に販売台数を伸ばしている。このあたりの憂慮すべき状況は今年の夏に何回か紹介した。100歩譲って、中国の国内で販売されている限り、日本の自動車メーカーに与えるダメージは大きくない。けれど中国の自動車メーカーが海外に出てきたら、こらもう確実に日本の自動車メーカーと当たる!

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上海汽車のRX-5

この段階に入るまで10年くらい掛かると言われていたのだけれど、早くも『ステップ3』に突入してしまった。VWとGMから技術を導入した上海汽車集団は、チョンブリにあるタイの工業団地で70ヘクタールの土地を確保。20万台規模の生産能力持つ工場作りを始めている。生産始まる2018年になれば、余剰な生産能力持つタイだからしてどこか凹む。

はたまた上海汽車集団はGMと組んでインドネシアでも15万台規模の工場を作っている。GM傘下の五菱汽車という安価なクルマ作りを得意とするブランドの工場とあり、真正面からスズキやダイハツとバッティングするだろう。ここで注意しなければならないのは、上海汽車集団だけじゃないということ。今後、続々と他の企業も海外進出する模様。

政府系企業の大手自動車メーカーだけで上海汽車の他、トヨタやVWと提携している『第一汽車』。日産やホンダ、起亜などと提携している『東風汽車』。フォードやスズキと組む『長安汽車』。さらには民族系と呼ばれる『BYD』や『長城汽車』、ボルボを傘下に持つ『吉利汽車』。元気いっぱいの『チェリー』なども海外進出に向け動き始めている。

2020年には間違いなく前出の自動車メーカー全てが海外に工場を作っていることだろう。韓国勢の海外進出は起亜自動車を含む現代自動車だけ。中国の場合、現時点で10社くらいスタンバイしている。日本の自動車産業は韓国以上に手強い相手と戦わなければならない。もはやアクセル全開で逃げ切りの体制を作らなければならないのだけれど‥‥。

 

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