今でも電気自動車用の電池が思ったように調達出来ない。日本の電池メーカーは信頼性低い！

我が国の電気自動車＆PHV作りに於ける最大の失敗は、電池を外注したことにあると思う。例えばトヨタ。RAV4のPHEVを出す際、リチウムイオン電池を調達するパナソニックから「どのくらいの台数が必要ですか？」と聞かれたそうな。「いくらでも作ります」と言われ、販売目標台数を伝えた。するとどうよ！　オーダーした電池が全く入ってこない。

トヨタはRAV4 PHEVをスズキ向けにも供給する約束。されど電池が入ってこない。トヨタはスズキとの供給契約を優先し、自社分をカットしてスズキにクルマを出した。この流れ、今でも続いているそうな。先日アルヴェルPHEVの試乗をしたが、販売目標はたった200台（月販）。そんなじゃ足りないでしょうというと、やはり未だに電池が入ってこないらしい。

N-VAN e:がやっとCMを打てるようになったという。なぜか？　今まで予定していただけ電池が供給されていないのだという。そもそもN-VAN e:の発売、1年近く伸びたのも電池の開発に問題を抱えたからだ。自動車メーカーと比べ、電池メーカーっていろんな意味で信頼性ありません。作れないから結果的に電池価格だって下がらない。このままだと勝負にならず。

という状況を見てトヨタは「ダメだこりゃ」と自社生産に切り換える。2027年くらいから本格操業に入るトヨタのバイポーラLFP（リン酸鉄リチウム電池）が出回り出すと、電気自動車といPHVに対する”景色”はずいぶん変わってくると思う。問題はトヨタ以外のメーカーだ。依然として電池メーカーとのジョイベンです。懲りてない。「電池」という魂を外注してどうする？

5年もすれば日本も安価な電気自動車やPHVが相当数必要になってくる。安価な電池を持って無いと中国勢や韓国勢がドット入ってくることだろう。特に中国勢は進化の速度という点で脅威。価格競争力だってハンパなし。液晶TVの悪夢と同じだ。その時に備え、トヨタ以外のメーカーも系列や仲間を募り、電池は自動車メーカーが生産すべきだと思う。

<おすすめ記事>