今回の不正問題、一般メディアの皆さんとの話を総合すると、騒ぎを大きくしたのは記者会見?

3社の代表が記者会見で「申し訳ございませんでした」と謝罪したことから始まった今回の不正騒ぎ、多くの一般メディアの責任者クラスの人と話をすると、皆さん当初「これはとんでもないことをやった!」と思ったそうな。そらそうだ。メディアに緊急記者会見の案内を出し、始まってみたら代表が神妙な顔をして謝罪。さらに国交省のリリースを見ると「不正」のオンパレード。

先日も書いた通り記者会見に行った記者さんはエンジンがなぜ回るかも理解していない。衝突安全性についちゃチンプンカンプン夢の世界だ。当然ながら国交省のリリースを持ち帰るのみ。少しは理解している記者さんからしても、メーカーは平謝り。「これはやっちまった!」になるワケ。海外に代表が頭を深々と下げ謝罪する姿を配信したら、これま「日本車酷い!」になってしまう。

ナニを隠そう私自身もトヨタから詳しい状況を説明してもらうまで「大きな問題になった!」と考えた。本来なら仲間である経団連の会長まで不正とされた5社を語気鋭く批判している。個人ユーザーなどおらず、裾野が狭く、しかも国内主体のビジネスしかしていない経団連会長の会社と違い、自動車産業はコケたら日本全体の景気まで悪くなる。しっかり調べてから発言して頂きたい。

本日生で出演した大阪ABCの『正義のミカタ』という番組でこのあたりを説明させて貰うと、主演者の皆さん「そらそうだわ!」。日本も自動車メーカーはもう少し世界規模で見た時の評価を考えるべきだと思う。もっといえば、本当にユーザーの安全を損なったような時だけ、真摯にユーザーに対して謝罪すればいい。こんなご時世、メーカー代表は謝罪の方法を再考すべきです。

改めて今回の納得できる対応策を上げると、不正とされた企業の数を考えるなら「なんで自工会が出てこないのか?」と思う。自工会が各社の状況を子細に説明すればよかった。メーカーより第3者的な立場に立てる。ダイハツ不正を受けて調査が指示されたことや、膨大な時間を使って精査したこと、さらに規模や内容から考えると企業ぐるみじゃないことも明確に解る。

ユーザーが乗っているクルマに問題は無いということを最初から名言すべきだった。さらに現在生産を止めさせられている車種は「危険」という判断なんだと思う。それについて「どこが危険なのか?」ということを明確にしてもらわないとユーザーは不安を与え続ける。1100kgより1800kgが危険なことや、65度のヘッドインパクトの方が厳しいことは再試験すらする必要ないと思う。

ということで自動車メーカーは謝罪の方法を考えるべきだと思う。

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6 Responses to “今回の不正問題、一般メディアの皆さんとの話を総合すると、騒ぎを大きくしたのは記者会見?”

  1. トヨタ車ユーザー より:

    事態が大きいと思ったのは、メーカー各社が国交省に謝っているシーンを見たとき。でも、直接迷惑をこうむるのはユーザー(客)なのだから、そちらに向き合うのを少し優先すると良かったかも。
    でも、国交省が逆ギレしてしまうか(笑
    自工会もモリゾウさんが会長やっていれば出てきたかも。
    ダイハツの時も上の責任者として出てきたし。
    自動車業界全体を考える人だから。

    相手を逆なでしないためにとにかく謝罪をする(してるだけの人もいますが)という対応手法も考え時なのかもしれません。

    あと、話を大きくしたのは誰かと言えば、新聞などの昔ながらの「力持ち」が嫌いなメディアでしょう。もはやネットより遅く記者会見で聞いたことをそのまま転送しているだけなんだから、存在感を出したかったのかも。

  2. 岡部昭一 より:

    私はこれまでトヨタ、ホンダと自動車業界を歩んできて現在車関係の自営業をしています。従って生産工場の認証制度についてもある程度は分かっているつもりですが、これまでの過去の認証不正でもそれぞれの不正内容はすべて違っていると思いますが、一度でも何が不正(認証データのとり方の違い?)なのかを知りえたことはありません。まして一般の国民はただお役人のお裁きをなにも解らず不正という言葉だけで信じ込んでいってます。それぞれの認証不正の内容は何だったのかを詳細に国土交通省などは公表すべきではないでしょうか。それともそんな程度のことで自動車生産を止めるのかという批判がでることを恐れて公表しないのでしょうか。ここまできたら、今後の日本経済をも左右する制度の根幹ですから、今こそ、これこうだから、生産停止の罰を与えました。これまで生産した車の安全性に問題はあるのかないのか、もし安全性に問題なしなら、それこそ国土交通省のメンツだけの問題ということになり、今後の対処の仕方を考えなければなりません。今こそ国沢さんの出番です。よろしくお願いいたします。

  3. アミーゴ5号リボーン より:

    今回の謝罪会見は、本当に違和感しかなくて、誰が誰に何を謝っているのかよくわかりませんでした。

    個人的には、諸悪の根源は国交省にあると感じています。

    もしもモリゾウさんが自工会会長だったら、最初に代表して謝罪しつつ上手に説明しただろうなぁ。

    でも今の自工会は、原稿を読むだけの老人会だから、期待できません。

  4. 裸の将軍 より:

    チクリです
    ラジオ、関東の朝の情報番組では「トヨタ不正不正」と連呼
    不正内容は、アナウンサーも専門外のコメンテーターも知らず
    「日本の技術ガー、信頼性ガー」と述べる
    昼過ぎの情報番組では、その不正内容まで詳しく紹介
    悪いのはメーカーだけか?との〆
    同じラジオ局なのにこうも違うのかと

    あらゆるメディアを聞く重要性を悟った瞬間なのでした

  5. よしの より:

    メディアがまともに説明するつもりもなく
    「不正→悪い→好きなだけ叩ける」と言う短絡的な思考になっているのが
    悪質すぎるとは思いますね。

    個人的にかなり怒りを覚えるのは朝日とか毎日とかのああいう色のある新聞社は既に諦めておりますが
    日経新聞みたいな自称経済新聞ですらまともに内容を検証せず  
    他社と同じような報道をしている事ですね。
    本当にこのレベルなら経済新聞を名乗るなって思いますよ。

  6. ひまわり より:

    この手の試験は謂わば試験の為の試験。一つの事象全ての事象の良し悪しを判断できる訳がありません。
    試験内容の優劣は問うてません。試験の基準に適合してるかどうかなのでしょう。
    強いて言えば、小論文試験で2000文字で答えよというところを2001文字書いたら、どんなにその内容が良くても
    不合格になりますから(多分。私は試験管になったことがありませんので)。でももしかしたら、そこに「プルータスお前もか」って
    言わせる何かがあったってことでしょうか。

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