偏向した報道

ここにきて昨年の新車販売台数についての報道が増えた。内容を見ると、もうデタラメである。メディアは昨年の地震や洪水による大減産を忘れてしまったんだろうか。ホンダについていえば3月11日以後、日本は事実上生産停止。世界規模で見ても工場の稼働率が大きく下がった。タ
イの減産も大きい。

ホンダの次に減産規模大きかったのはトヨタ。これまた売れ筋のプリウスを作れず、アメリカの工場も部品不足で止まっ
た。11月と12月はタイの洪水によって減産を余儀なくされる。トヨタ車やホンダ車がディーラーに無かったのでライバル車を選んだというケースも目立つ。
韓国車の増加は、いわゆる”敵失”かと。

日産が好調だったのは、地震による減産も洪水による減産も日本車の中で一番少なかったからだ。と
いうことで2011年の販売台数を報じるなら、そのあたりの事情も勘案しなければ正確な情報じゃない。おそらく2012年の対前年比の販売台数を見ると、
ホンダとトヨタが猛烈に良い数字になること間違いなし。

また、セレナがミニバンNo1だという報道も「う〜ん」。確かに好調ながら、
2011年のセレナの販売台数8万4359台に対し、ノア/ヴォクシーは8万7507台。こうなると「言ったモン勝ち」という感じ。100歩譲って宣伝な
ら仕方ないけれど、公平性が重要なニュースでメーカーの尻馬に乗っちゃアカンでしょう。

ちなみに現時点では20万台規模のタイ工場が止まっているホンダを除き、全てのメーカーで十分な生産体制になった。1月からの販売台数は実力。4月くらいになると、おそらくトヨタ挽回のニュースも流れるようになると考えます。金融危機のまっただ中にある欧州勢厳しく、現代自動車も踊り場だと予想しておく。

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2 Responses to “偏向した報道”

  1. アミーゴ5号 より:

    自分自身、クルマに関するマスコミ報道が、どれだけ手前味噌で上滑りかが良くわかります。
    でも他の知らないジャンルの情報は、偏向度合いがわかりません。
    「知らないことは、幸せなことかしら?それとも愚かなことかしら?」な〜んて、昔のトレンディドラマの台詞を噛み締める今日この頃です。

  2. さね より:

    マスコミはますますゴミですから個人的に。早く大手マスコミの記者クラブを解散してから出直してほしいです。 公共性かつ公正かつ真実を分かりやすくどの分野でも、報道されることを願います。 まあ日本は報道の歴史からして、プロパガンダから始ってるみたいだし… 無理かな? 期待してませんけど。

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