安全もオサイフの厚さで決まる

2012年10月から横滑り防止装置の標準装備化が決まった(継続生産車&軽自動車は2014年から)。効能は抜群である。安全性という観点からすれば確実に向上します。特に雪道でのスリップ事故の90%くらいを防止または低減出来ることだろう。反対かと聞かれれば、賛成と答えざるを得まい。

面白いことに高額車ほど販売価格に影響を与えなかったりする。例えばプリウスの場合、アキュームレーター付き油圧系統を持つ。これに横滑り防止装置を加える
ことなど簡単。リーフのような電気自動車もコスト増無しで対応可能。また、アイドルストップ付き車はヒルホルダーが付くため、これまた簡単。

一方、シンプルなブレーキシステムしか付いていないクルマに横滑り防止装置を付けようとしたら、全面的に見直さなければならない。センサーだけでなく高価な
アクチュエーターも必要。精密な機械部品だからして量産してもコストは下がりにくいと言われる。まぁ8万円高くらいのイメージか?

安全を考えればそのくらいの負担はいいでしょ、と考えるべきなんだろう。でも横滑り防止装置が最も効果を発揮するだろうビギナードライバーは、値上がりした新車を買えないと思う。となると中古車か、継続生産車なら2016年まで横滑り防止装置が義務化されない軽自動車を選ぶかと。

そもそも40km/hも出せないような狭い離島に横滑り防止装置など不要。また、商用車は義務づけされないため、4ナンバー車が注目されることになるかもしれません。つまり今後6年間くらい、横滑り防止装置の義務づけをしてもしなくても、安価なモデルの装着率に大差ないということです。

もう一つ。これでブリオや三菱のエントリーカーに代表される格安車は日本で販売出来なくなることが決まってしまった。ま、6年もすれば電気自動車やハイブリッドカーばかりになるから問題ない? いずれにしろ「お金持ちなら安全なクルマに乗れる」ことは間違いありません。

同時に「脱亜入欧」というインテリが好む言葉を思い出した。

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7 Responses to “安全もオサイフの厚さで決まる”

  1. nobu より:

    商用車のハイエースは、日本で製産されておりますが?
    こおいう事とは違うのでしょうか?
    言っている意味が判りません?
    海外向けの、廉価商品は同じラインで製産されてます。設計段階で作り分けているので、廉価品と国内品との価格差は無いはずですが?
    逆に、海外の廉価品はセンサー等の技術が必要で廉価に作れないと思いますが?
    海外からのマガイもんを、入れない為の方策なら良しです。(外車に適合しないは無し)
    横滑り防止装置はバリエーションの一つにすぎず。
    ハイエースでさえ、ABS装着車があるご時勢。付け様と思えば付きます。車はいずれ中古になり価格が下落します。今は買えなくても、十年すれば当たり前。
    国内で厳しい競争をさせ、正しく評価する。
    それが、日本の強みになる。
    ミートホープ事件の本当の悪は、味とかでは無く正しい競争が出来ていない事。
    海外の業者がミートホープと同じ事をすれば、国内業者は勝てません。
    壊れない事を、業者に義務付ける。十年程度。(壊れれば無償修理、当然壊れる製品はコスト高)それだけでも、消費者を保護できます。これが、現在のトレンド。関税に頼らない障壁。非関税障壁です。

  2. ぱんだねこ より:

    軽自動車のOEMで、本家ではABSがオプションでも嫁ぎ先では標準装備というパターンがあったような。もちろん価格差はありますが。ABSより複雑にはなりますから簡単にはいかないでしょうが、嫁ぎ先の方が販売台数が多いこともあるので普及は結構スムーズに進むのではないかと思います。
    旧型ホンダ・ライフを買う時に特別仕様車が標準廉価グレードの10万円安ではあったのですが、カラードアハンドルとCDプレイヤーの代わりに「ABSレス&ブレーキアシストレス」という珍仕様になってしまうのでした。母も乗るのでブレーキアシストは欲しいと思い、黒ハンドルの標準廉価グレードを少し値引きしてもらい買いました。まあ、最安値の5万円高で安心が買えるし、保険もABS割引になるので良しとしました。
    確かに標準装備の方が値引き枠に入れやすい一方、選択の余地もあっていいと思うので、無理やりの義務化はしないでよいのではないかと思います。

  3. 小林 英弘 より:

    え、商用車はVSA装着義務付けから除外されてるんですか? 平日はバイパスでも高速でもブッ飛ばしてるのは4ナンバーの商用車ばっかりですよ? 特にトヨタのプ○ボックスと法人名義の社用車らしき20系&30系○リウス。ウチの公用車(三菱のキャブの古っるい箱バン)もそうですが、商用車のタイヤって「硬くてチビない」だけの全くグリップしないウンコタイヤですよ!? …霞ヶ関の人達の考える事ってつくづく理解できませんね〜。

  4. E90 より:

     こんにちは!高校生であります!
     この義務化、私は大いに賛成です。日本人の多くががクルマに「安さだけ」を求める今日、ドライバーに安全を意識させる良い機会だと思います。
     ただ1つ残念なのは国沢さんがご指摘しているとおり、安全なクルマ=高級車になっていることです。安全はクルマを持つ人全てに当たり前にもたらさなければならないと考えます。
     ただ今のESCをオプションで付けないのに、カーナビやETCを付ける、社会の風潮も問題だと思いますが…。
     私も別にブログを持っていますが、所謂「横滑り防止装置」は必要だと書くと、「お前は、クルマを分かってない。」とか「私は今まで、クルマがスピンしたことない。」とか「機械に頼ると、人間がダメになる。」とか…様々な意見を耳にしますが、…日本の安全意識の低さが伺えます。
     人間は間違いをする動物だし、仮に無事故だというのも、私から言わせれば、たまたま運が良いだけだと思います。
     私は毎年スキーに行きますが、よく首都高とかでクルマがスピンするのを見る度に、早くなんとかして欲しいと思ってました。
     「機械に頼るとダメ人間」理論を掲げる人こそ、機械に頼りっぱなしだと思います。私が特に主張したいのは機械と人間の役割を等分割することこそ、安全な自動車社会をもたらすということです。
     いち早く導入されると良いですね。

  5. さね より:

    賛成です。ただ義務化しなくても、メーカーオプションで全車設定でよいと思いますが。いらないと言う人もいますし、必要を感じる人はつければいいし。でも義務化したほうがコストも安くすむかも知れないですよね?賛成です絶対 車の単独事故なり衝突事故で友人や知人、家族を亡くなったりしないと理解されませんが、横滑り防止装置が着くことで安全性が高まりリスクが減るなら絶対付けたほうがいいです。激安車が日本にこないのを嘆くより、車の税金を安く維持費を楽にするほうがいいと思います燃費もふくめて、そのほうが車両が高くても買う人多い気がするし。 それよりも全席3点式シートベルトをつけるようになってほしい。義務付けされなくても自主的にできないのかなぁ? セコいですよね国産メーカーって。オプションでいいから用意ぐらいの安全に対して責任を感じてほしいです 要らない人は着けなきゃいいし。なんでも役人が言わなきゃやらないって… 子供の使いって感じです国産メーカーって。自動車のプロとゆうプライドないんだなきっと。

  6. 真鍋清 より:

    この横滑り防止装置義務化はそれ自体は賛成だ。ただ量産化がどのぐらい進むか、それに伴い製造コストがどれだけ抑えられて対非装着車で+3万円以内に収まるか課題も少なくなかろう。
    まずはお手並み拝見という所だが、商業車にも広く義務付けることで大量生産と品質の研究が進み、それが長い目で見て正しい競争と日本製品の国際競争力増大につながるなら願ったり叶ったりだと思う。そうした意味で商業車や軽自動車には規制を緩める国家の政策もどこか抜け穴だらけだし、片手落ちとも取れよう。

  7. チチウエ より:

    今でこそ、ABSやエアバックなどほとんど標準装備ですが、
    20年ほど前は高価なオプションだったように思います。
    つまり、安全をお金で買うという考え方。
    今回もそれと同じ感覚でいます。
    ただ、スポーツカーなどサーキット走行時にわざと解除する方法もあるため、
    義務化するならサーキット外では解除できないようにするなどの対策も必要かもしれません。
    もしくは、事故が起きた際に横滑り防止装置が作動したかどうかが判定されるような装置でもよいかもしれませんが。
    (今はアクセルとブレーキの踏み間違えなどは解析できるはずですよね)

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