技術の取捨選択

現在スバルの大きな「武器」になっているのは間違いなくアイサイトである。「スバルらしさとは?」というテーマで書いた数号前のベストカーでも、アイサイトこそスバル魂だと書いた。おそらくスバルにアイサイト無かったなら、大幅に販売台数を落としていたことだろう。フォレスターが売れないのもアイサイトが無いからでございます。

そんなアイサイトながら、開発初期段階から万全なワケじゃなかった。初めて『ADA』が搭載されたの1999年の3代目レガシィは車間距離制御クルーズコン
トロール機能しか持ってなく、その割に悪天候時でもキチンと稼働するミリ波レーダーと同じくらい高価。社内から「やめちゃえ」という声が多数上がっていたのだという。

このあたりの事情についちゃ少しばかり詳しいのだけれど、当時の開発担当役員が逆風を押し切って支援し続けた。開発現場も厳しい声を聞きながら、粘ったのである。竹中社長は応援団の一人です。もちろん私も当時の原稿を読むと「現時点での性能や実用性は物足りない部分もあるが将来性限りなく大きい」と書いている。

そしてアイサイトとして見事に昇華する。ADAから少しづつ進化し、ついに高い実用性能を持つに至った。他のメーカーは完全に出し抜かれた。ハイブリッドや電気自動車に代表される「表の技術」を讃える声は大きい。されどアイサイトが販売に与える寄与度にゃ届いておらず。私は21世紀の技術ベスト3に入ると評価します。

残念なのは開発する車種を決める部門に切れ者がいなかったこと。今やアメリカ市場以外じゃ売りにくい車種ばかりラインアップするメーカーになってしまった。アイサイトはそういった圧倒的不利な状況をカバーするくらい凄い、と言っても良かろう。次なるスバルの一手があるとすれば、ディーゼル+アイサイトの組み合わせだ。

私も次期型フォレスターにアイサイト付
きディーゼルがラインナップされ、ロングドライブで20km/Lくらい走るようになれば、プリウスから乗り換えるかもしれません。近場はリーフという最強かつ最高に快適な相棒で全く文句なし。ロングドライブするならアイサイト付きのディーゼルの4WDがベストなチョイスだと思います。

・ECOカーアジアは「レベルの低い電気自動車

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8 Responses to “技術の取捨選択”

  1. さね より:

    アイサイト凄いですよね。なんでも人間なども感知するとか。今のスバルの社長さん偉いなあ。 色々調べてスバルの4WD?シンメトリカルAWDか、先生がおっしゃる他社とちがい生活4駆やSUVによく使われる電子制御カップリングのシステムでもまったくトラクション能力がちがうし、制御仕組み自体違うんですね、ほぼフルタイムに近いんですね。場合によっては限りなくFFの時もあるらしいですが舗装路でUターンとかする時?。水平対向が重心が低いとゆうのは?ですが前後左右の重量配分はいいんでしょうね。 元気ない日本勢のときも書きましたが、普通の横置きFF、FRはコストかけても欧米勢には勝てないでしょもう。VWゴルフを超越したオーリスも?本当か…ワゴン興味あるけど? スバルのCVTはレガシィの新しいターボエンジンのトルクを受けとめますが、ディーゼルエンジンとCVTは相性よいんでしょうか? CVTでいくならトロイダルCVT、新世代多段ATぐらい開発する金ぐらいトヨタ資金だせばいいに…。中華人民共和国に合弁会社作れなくて逆に良かったかもスバル運いいな。トヨタも南朝鮮のヒュンダイに抜かれたら、世界でもオンリーワンのスバルに投資しといて口出さないほうがゆくゆく日本車にプラスになるかもしれないのに。ちなみに正しい歴史と南朝鮮はうるさいので大韓民国は使わないです。あれは旧大日本帝国時代に日本がなずけた名前なので使わない方がよいでしょう。中韓で歴史検証、反日教育に一段とありもしない事実言い始めるし教科書に載せるんでしょうから。

  2. 小林 英弘 より:

    アイサイトは素晴らしいですね。スバル車の売り上げに強力に貢献していると思います。以前書きましたが新型インプレッサはとても良いクルマです。スバルはクルマ造りは非常に真面目で質実剛健ですが、軽自動車とコンパクトカーが無いのが痛いですね。本来なら衝突時に不利な軽自動車やコンパクトカーこそアイサイトの恩恵が最大限生かされると思います。
    PS:昨日ファーレン高松にUp!の内覧会に行ってきました! さすがは内覧会、ショールーム内はお客さんで溢れてます! 年代も明らかに20代前半の女性グループから子供連れの私と同年代?のお父さんから60代?のご夫婦まで非常に幅広いです! 普段は閑散としてるファーレン高松でこんな光景は初めてで驚きました(笑)。
    肝心のUp!は展示車が2台と試乗車が2台と気合が入ってます。実物はさすがのVWクオリティ! 高い質感と精悍で硬質なデザインは国産コンパクトカーとは一線を画してます。甘ったるい「かわいい系」などという印象は一切ありません。
    ドアの閉まる音などフィットどころかトルネオ君よりも重厚です。外装色の鉄板をそのまま取り込んで内装のアクセントにしているセンスの高さもハイレベルです。
    で期待でドキドキしながら試乗しましたが…まず「これはちょっと…」と感じた点を列記します。
    ○ロボタイズドATが苦痛! 特にアクセル一定走行時にシフトアップの度にエンジンブレーキの様な抵抗がググッとかかるのは絶対に変! アクセルをガツンと踏み込むとギアが抜けてクルマが止まった?様な「間」の後で唐突に加速するのも変! これらは自動モードでも手動モードでも同じでしたので構造的なモノなのでしょう。話によるとこのATは「VW初のシングルクラッチのロボタイズドAT」との事でしたが、もう少し洗練していて欲しかったです。ポロやゴルフのダブルクラッチのDSGのウルトラスムーズさとは雲泥の差です。正直、運転してて酔いそうになりました(笑)。
    ○エアコン送風口がインパネ左右端にしかありません(←ダッシュボード中央の送風口は天井方向へ固定)。地味な点ですが夏場は正直かなり暑いと思います。しかもエアコンは全車マニュアルエアコンのみ。今や軽自動車にもオートエアコンが当たり前ですので、ここはオートエアコンが欲しかったです。
    ○簡易ナビ(←といってもパイオニアのエアナビですので性能はピカイチですが)しか取り付け出来ない。ここは人により評価が分かれると思いますが、個人的には2DINのナビが付いて欲しかったです。
    …とまぁ不満な点は多々ありますが、クルマ自体の走行性能はさすがに素晴らしいです。何といっても3気筒エンジンの力強く野太いビートのある音が気持ちいいです! トルクも十分力強く軽々と加速します! で硬質で上質な乗り心地はやはり国産コンパクトカーとは一線を画すVWクオリティ。ここは100点満点です!
    ATさえ何とかしてくれたら(笑)欲しいクルマです! 私がかうなら3ドアのmove Up!の白に純正エアロとアルミホイールを付けますね。デザインは3ドアの方が断然カッコイイというか、このクルマのコンセプトに合ってると思います。

  3. motocompo より:

    アイサイトに期待したいのはトヨタ車にも全面採用してほしいことですが、トヨタは昔から他社が開発したものを取り入れることが少ない。
    それどころかスバルがNECと開発したラミネートリチウム電池手放させ日産に独占されてしまうほど排他的。さらに日産はNEC以外に日立のリチウム電池を米国向けリーフに採用する多面的なスタンス。
    スバルはハイブリッドも独自にモノになりそうな1モーター方式を開発してるようだが是非トヨタはいっしょに大事に育てていく度量もってほしい。

  4. かなまん より:

    アイサイト
    わずか10万円でうっかり事故を防げるなんてすばらしい装置ですよね。交通事故を起こさなくて済んだドライバー、交通事故に会わなくて済んだ被害者双方の幸せに大きく貢献していると思います。交通事故に伴う社会の大変大きな経済損失を低減する効果があるはずです。国交省もこういった素晴らしい装置の義務化に税金を使うべきだと思います。いま国交省が肝いりで進めているITSサービスなんかよりよっぽど効果的だと思います。大手メーカーに肩入れして、他社がスバルに追随できる状況になるまでわざと遅らせているのかもしれませんね。
    残念なのは現在はスバルを選ばないと利用できないこと。トヨタもプライドを捨てて、スバルから技術供給してもらえば良いのにと思います。
    今後、自動車保険の料率クラスデーターで明確な差が現れて(きっと差が出ると思いますが)、その効果が世間にはっきりと示されれば、他の自動車メーカーも早急に同様な機能を持つ装置を導入せざるおえなくなる事でしょう。

  5. 阪神ファン より:

    車間距離制御だけでも素晴らしいと思いますが、それを発展させるのはいいことですね。
    企業なので、売れる・売れないを気にするのはわかりますが、安全性を向上させるのは素晴らしいと思います。
    ぶつかってから作動するエアーバックよりアイサイトのようなシステムのほうが重要だと思います。
    確か最初に車間距離制御を採用したのは三菱だったような気が・・・(間違っていたらすみません)。
    その他、他メーカも採用し、ダイハツ:ムーブにまで採用されていたと思います。これらの車間制御は発展していないのでしょうか・・・。他メーカは開発やめてしまったのでしょうか???。やめたのであれば残念ですね。

  6. オロネロ より:

    スバルは独自の技術を持っているものの、
    「値段が高い」というイメージがあります。
    ・・が、
    昨今の悲惨な自動車事故を繰り返さないためにも、アイサイトを普及させて欲しいですし、
    世間にアピールしていってほしいと思います。
    燃費だけが話題になるのではなく、安全にも意識を持ってもらうように啓蒙するべきでしょう。
    新車のXVはなかなか気にはなっていますが、やはり他社のエコカー等と比べると高いですね(排気量的にも車格的にも比較対象が間違っているかも知れませんが)
    他の方が言われているように、他のメーカーでも採用して欲しいです。
    政府や官僚がもっと「安全」に意識を持って、主導的な役割を果たしてもらいたいと考えます。
    例えば、アイサイトのような安全装備に税金を軽くするとか、いっそ装着義務にするとか・・・

  7. 今はプリウスα乗ってます より:

     今のスバルはアメリカ市場をメインターゲットにした車種ばかりなので、国内販売はかなり厳しくなったハズのところをアイサイトがかなり救っていると思います。
     アイサイトの魅力はプリクラと自動ブレーキと追従クルコン、誤発進防止機能を10万円という他社の6割程度の価格で付けられるところでしょう。
     20年近く開発してたらしいので、経営陣のサポートがないと続けられなかった技術なので、会社として一本筋を通して頑張った結果が実を結んだということろでしょうか。
     
     ただ、他社も最近追随してきているので、アイサイトも更なる進化が求められると思います。
    ・現在30km/hからなら止まれるのを更に速度を引き上げ
    ・ドライブレコーダー機能追加
    ・高速道路等の自動車専用道路での逆走防止機能追加
     (ナビと連動でも良いが、単独でできるとより良い)
    ・更なるコストダウン(目標:5万円くらい)
    というわけで、今の状況に慢心せずにコツコツ磨き続けて欲しいです。
     スバルに15年ほど乗り続けていましたが、転勤で走行距離が増えたので、1年前にプリウスαに浮気しています。1年浮気して思うのは、やっぱスバルの方が運転していてラクだし楽しいということを再認識すると共に、1年通した燃費が20km/Lというのを経験すると後戻りできません。
     プリウスαで最初の車検(2年後)が来る時にスバルで以下のような魅力的なクルマがあれば乗り換えようと思います。 
    ・レギュラーガソリンで20km/L相当の燃料コスト
    ・スバルの走り
    ・アイサイトver3?
    ・車両本体が300万円未満

  8. motocompo より:

    ドコモがiモードを提供したころ、日本人は日本の携帯電話技術は世界一だと思っていた。
    それから10年もたたないうちに韓国より台湾より中国より国産スマホはマイナーな存在になってしまった。
    アイサイトも同じような運命を感じます。googleの自動運転技術を知ると。

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