日産「秋の日はつるべ落とし」の状況に。株価は今週に入っても落ち続けている。1秒でも早く新体制に!

この数日で日産を巡る状況が急激に悪くなっている。一番恐れていた円高方向へ行きそうな流れになってきた。27日の15時段階で152.3円。おそらくジワジワと円高に行く流れは止まらないと思う。これだけで”稼ぐチカラ”を持っていない日産とって決定的である。その上、売れるクルマ無し! アメリカのローグ(エクストレイル)は多額のインセンティブで在庫を減らしている。

ローグ

インセンティブとは2年リースや4年リースの残価設定率を上げると言うこと。300万円のクルマの4年残価率を200万円(リセールバリューと考えていい)にすれば、単純に48ヶ月で割る月あたり2万800円。でも人気無いクルマは4年後に200万円じゃ売れない。100万円にしかならなければ、100万円の損分はアメリカ日産がカブることになります。かといって残価率を低くしたら売れない。

ローグはインセンティブで在庫処分。先日リリースした新型ムラーノもハイブリッド無しで、早くも厳しいと言われている。もちろんメキシコ生産の新型キックスだって純エンジン車のみ。そして今後しばらく新型車の投入無し。内田社長自ら「売れるクルマがない」。作らなかったのは内田さんでしょ、と株主が突っ込まないから、今日時点でも「自分で再建する」を訂正しない。

ムラーノ

ルノーが持っていた日産の株28.4%分はフランスの信託会社に移行し、そいつを少しずつ買って償却していかなければならないのだけれど、現時点で18.7%くらいある。2800億円前後になるだろう。これをルノーの求めにより購入しなければならない。その上、1年以内に償還しなければならない社債と、返済しなければならない借金を合わせたら1兆5千億円になる。

現時点でキャッシュを2兆円くらい持っているため直ちに財政破綻ということにはならないものの、2025年から黒字にならないと新たな借金が出来ず、社債を発行したって買い手無し。で、2025年から黒字になりそうかといえば、売れそうな新型車や技術を持っていない。むしろ円高方向になったら赤字が膨らむばかり。1年は緊縮財政で頑張るだろうけれど、2026年だって希望無い。

 

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