日産NV200バネット
日産の中村史郎さんが「楽しみにしててください!」と言っていたNV200に試乗した。デザインは期待していたより日本車的。ルノーとオペル、欧州日産で販売している『プリマスター』のようなヨーロッパのコマーシャルバンのようにあか抜けた雰囲気を期待していたのだけれど、限りなく純日本風の1BOXカーという感じ。
安価であれば面白かった。されど1,6リッター+4ATで186万3750円。装備もイマドキのクルマとしちゃ超を付けたいくらい質実剛健。それでいてサイドエアバッグやVSC、1,8リッターバルブマチック+CVTのウィッシュより高いとくれば厳しい。100年に一度と言われる不況の真っ最中に出すんだから、なんか工夫なかったのか?
「バン仕様は値引き勝負になるので高めの価格を付けます。ワゴン仕様もそれに合わせた値付けをしたので高くなってしまいました」ということらしい。景気悪いと解ってるのに、どうして思い切ったアイデアが出てこないのだろう? 思い切って150万円台の価格設定とし、ワゴンだけワンプライスで販売するなんて手もあったろう。
併せてNV200のある楽しいライフスタイルをキッチリ提案したら面白かった。日産の場合、手頃な価格帯の新車はNV200くらい。しかもクルマの仕上がりも文句なし。5月26日売り号のCT誌で試乗インプレをお届けしてるけど、KYな価格設定を除けば久々の「GパンにTシャツ」というシンプルで良いクルマだと思う。
トヨタ以外のクルマを見ていると、依然ぬるま湯に浸かっている。こんな大きな危機を迎え、どうして目が覚めないのか不思議でならない。中途半端なクルマじゃ絶対売れません。
<おすすめ記事>