日米関税交渉、内容はユルいことが判明。明確な数値や実施時期についてはアメリカ次第か?

日米関税交渉、アカザーさんは自信満々ながら、どうやら相当ユルい内容だということが判明した。自動車に関しても詳細や実施時期については明確になっておらず「トランプさんが満足するかどうか」を基準にしているようだ。考えてみたら関税15%もトランプさんの一存で決まった。気に入らなければ一存で「進捗してないから25%ね!」という激しく不公平な協約です。

アメリカ車の基準についても日本側は「いわゆる欧州基準であるISOをクリアしているアメリカ車」と認識しているのに対し、トランプさんは「アメリカ基準FMVSSが日本で認められる」と考えている。実際、どちらでもいいのだけれど、アメリカ車が日本で売れなければトランプさんは納得しないと思う。日本の官僚や政治家が得意とする「ノラクラ逃げる」は出来ない。

はたまた「日本の自動車メーカーがアメリカ生産を増やす」ことについては、今回内容に含まれていないと日本側は考えているようだ。実際、日本の自動車メーカーに対し「アメリカの生産量を増やして欲しい」というリクエストは政府から出ていない。日本の自動車メーカーはプランBやプランCも用意していると思うけれど、政府側から現時点で具体的な指示無し。大丈夫か?

アメリカ工場の生産量を増やす場合、難しい調整になってくるのが自動車メーカー別の分担。ホンダは日本からの輸出ほぼ無い。マツダやスバルはアメリカで販売している台数の半分以上が日本からの輸出である。どこかが調整しなければならないのだけれど、メーカーによっちゃ厳しい。日本からの輸出を半減しろ、となった場合、ホンダは数千台規模。

マツダだと12万台規模になる。トヨタで25万台。スバルは16万台といったあたりか。マツダのような財政基盤が厳しいメーカーからすれば、この時期に投資しなければならないのは厳しい。国が超低金利で資金を融通してくれるのならいいけれど、その場合、広い裾野を持つ関連企業をどうするのか調整が必要。これだけの規模なのに超ユルい二国間協定は聞いたことありません。

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1 Responses to “日米関税交渉、内容はユルいことが判明。明確な数値や実施時期についてはアメリカ次第か?”

  1. kiyohito より:

    色々と追加情報ありがとうございます。
    今まで外圧に弱いのが日本の役人でしたので、ある程度は飲むと言うか飲んでほしいです。
    米国側の声明にてトラックも含まれているのが気になります。
    車幅2.5m以上のアメリカントラックでも認可されるのか?国連に準じた大型車の歩行者保護規則を緩和するのか?等の疑問が多いです。
    ただ、大規模な緩和をしたとしても企業や個人が並行輸入する程度かと思います。
    当然、EU側も難癖をつけて欧州トラックがそのまま日本で走れるように車限令にEU指令を適用しろ!とか言いだしそうな予感です。

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