本日発表した日産の排気ガス不正の内容とは?

日産が排気ガス不正で記者会見を行った。どんな内容か? 日産の説明によれば、1)排気ガス試験を行う際、試験室の温度などが規定値で無かった。2)JC08モードの試験をする際、ドライバーのミスで指定速度を追いかけられなかった時のデータを使った。3)そして数字の改竄を行っていた、というもの。日産側の説明によると、規制値を逸脱していないためリコールしないそうな。

全て信じるなら、市販車について問題は無いと考える。そもそも自動車メーカーの目標値は一定の余裕を持って規制値をクリアするようにしているため、多少の不正あっても汚染された排気ガスをまき散らすクルマが世に出るようなことなどない。おそらく「突っつかれても深刻な状況にならない」ということが解っているため記者会見を行ったんだと思う。今回の件、心配不要かと。

ただ大きな課題を残した。山内副社長の対応、とっても悪かったです。常に身体を動かし、時に首を振る。両隣に並んでいる担当者に対しての文言も横柄。見たことの無い人なので経歴を調べてみたら、入社以来ずっと調達畑だ。出入りの企業に頭を下げられて40年仕事していた、ということ。おそらくワイロなど受け取ることの無いマジメさが高く評価されて副社長になったのだろう。

ただクルマを買った人の顔など考えていないように見えた。もっと信じられなかったのは「日産に隠蔽体質は無い」と言ったこと。何度か書いてきている通り日産リーフの電池性能についてずっと質問をしてきているが、5月の連休明けと言われていたのに未だ返事無し。その間、日本以外でサービスキャンペーンを行ったりしている。少なくともリーフの電池に付いちゃ隠蔽中です。

本人も少しは自覚しているのか「生産部門だけでなく開発部門にも不正はあるか?」と記者から聞かれ「そこは明確に答えられない」と返事をしていた。現在の日産は間違いなく隠蔽体質を持っている。『自動車』という極めて高い安全度を持たせている産業なので、多少の不正あってもユーザーにとって大きな影響がないだけ。このままだと日大のような企業になってしまう?

それより衝撃だったのは、こういった大きな問題出てきて対応する経営陣の3人が全く知らない人だったこと。トヨタやホンダ、マツダですら考えられない。「楽しい商品」を扱っている企業の姿勢としちゃ「いいね!」を付けられないです。メディアと戦っても得は無いと思う。

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