次世代自動車の本命

650ccの発電機を搭載したi3のレンジエクステンダーに乗ったら「次世代電池が実用化されるまでの間は、こいつしかないな!」と確信した。というか私が25年前から理想としてきたクルマでございます。5年後くらいからジワジワと売れ行きを伸ばしていき、10年後はハイブリッド車と同等の存在になると考える。

1年に300日クルマに乗るとしよう。130km程度の航続距離を持つi3の電池搭載量だと、 270日はガソリン1L分(160円)の電気代で93km走る電気自動車として使える。残る30日はロングドライブだったり雪道だったり極寒という条件だけれど、その時はエンジン掛ければ何ら問題なし。

電気自動車の良さを全て持ちながら、電気自動車の決定的な弱点である航続距離の少なさや、悪条件下のサバイバビリティ、そして電池の経年劣化をカバー出来るからだ。日本全国の一戸建ては3500万戸。この中の10%がレンジエクステンダー になったとしても350万台になる。

何より乗って楽しい! 文字通り「意のままに走る!」だ。アクセル踏めばガソリン車など相手にしないダッシュ力を持ち、低重心だからしてハンドル切ったら猛烈に素直かつシャープ。街中でも全くストレス無し。強いて言えば最高速が150km/hだということながら、今の日本だと必要にして十分でしょう。

さて。アウトランダーPHEVに代表されるPHV(プラグインハイブリッド)と、i3のようなレンジエクステンダーはどこが違うのだろうか? 一般的にハイブリッド車をベースにしたモノがPHVで、電気自動車ベースはレンジエクステンダーと 呼ばれる傾向にあるようだ。されど両タイプの決定的な差とは、と聞かれたら「無し」。

「エンジンパワーだけじゃ走れないのがレンジエクステンダー」だと思っている人も多い。実際「i3レンジエクステンダーの航続距離は300km」とアナウンスされているため、電気自動車だと160km程度の航続距離が300kmに伸びると理解しているのだろう。こらもうBMWのミスリードだと考える。

i3はエンジンパワーだけで走れるの だった。ガソリンさえ継ぎ足せば普通のエンジン車と同じ。ただ燃料タンクが9Lしかないため、ハイブリッドモードだと満タンで180kmくらいしか走れないだけ。なんのことはない。i3のように650ccのガソリンエンジン積むと、電気自動車だって航続距離無限大になります。

i3という黒船を見て世界の自動車メーカーはどう出るか? 尊皇攘夷とばかりピストンエンジン車の効率を追求するメーカーも出てくるだろう。されど私には江戸時代の終わりがハッキリ見えた。効率でも楽しさでもサスティナビリティでもレンジエクステンダーにかなわない。ということだけ認識しておいて頂きたく。

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