欧州にも影響が

公聴会が始まった。アメリカ側の「狙い」はレンツ米国トヨタ社長じゃないため(実際、レンツ氏にはあまり責任無い。むしろ
被害者だと思われてます)、初日の流れを見ていると予想通り波乱無し。これまで出ている問題点の確認に留まっている。ただ対応の遅れなどを「謝罪」したのは大きなマイナス点。おそらく日本側の要請だと思う。

どうやら今回の公聴会、日本式で通そうという判断らしい。アメリカでも地位やお金のない人であれば、謝罪したらノーペナルティ。されどトヨタのような大企業の謝罪となれば、それなりの代償を払わなければならない。20年ほど前、ホンダの3輪バギー問題の際(転倒事故が多発した)、泣いて謝ったら莫大な賠償金を取られました。

ここで莫大なお金を使う覚悟があるなら、イッキ
に問題解消となるかもしれませんけど‥‥。さて。トヨタの品質問題は、ヨーロッパにも影響を与え始めているらしい。アメリカのようなメディアの大バッシングこそ無いモノの、事実を淡々と伝えており、これが逆に信憑性を高めることになる。ボディブローの如し。

例えば『プジョー107』という
トヨタとPSAで共同開発したクルマがある(トヨタ版はアイゴ)。このクルマなども「トヨタのエンジンか?」「トヨタの工場で作られたのか?」みたいな質問をされてしまう。このままアメリカでの騒ぎが収束しなければ、ヨーロッパでも中国でも販売に大きな影響が出ることだろう。ダメージは今も拡大している。

また、トヨタ車を販売するディーラーの社長などが「トヨタは悪くない」などと声を出し始めた、という報道もある。日本人は心強い援助だと思うだろうが、アメリカじゃクルマのディーラーって靴屋さんと歯医者さんと並び「行きたくない場所」のベスト3。そこの社長が声を出してもアメリカ人は「だから? 勝手に困れば」です。

もし援軍を得たいなら「アメリカ人の誰もが心に響く」人を登場させなくちゃ。けれどそういった人はお金じゃ動かない。いよいよ日本時間の25日早朝から豊田社長が証言台に立たされる。果たしてどんな展開になるだろうか? 激しく叩かれるのか、それとも起死回生の作戦を持っているのだろうか?

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8 Responses to “欧州にも影響が”

  1. うちだ より:

    私の社長批判はみとめていただけなかったようですね。
    トヨタの最大の問題はやはり巨大な同族会社であることです。ジャーナリストならばそこをちゃんと指摘してください。同族会社におけるわけのわからない不条理を会社勤めのものは皆なにかしら知っています。そういう意味でもこの機会にトヨタは徹底的にたたかれて脱皮すべきだと思います。業績も大幅に落ちるべきです。そうでなければトヨタの将来はもちろんありません。歴史的にみても同族会社的経営がうまくいくわけないではないですか。この機会に豊田家の排除を行わなければこの会社の将来はないでしょう。私は別にトヨタが嫌いでも好きでもないですが、トヨタは他の会社と同じようにその時期に来ただけです。冷静な判断を

  2. CA より:

    http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-14039320100224
    これでも、まだNUMMI復活はあるのでしょうか?

  3. いひゅもん より:

     このところ、米国のマスコミにも今回の”トヨタ叩き”は米政府のやり過ぎとの批判が出て来た様ですね。これは米国の長所で今までもたいていの場合は自浄作用が働いて良い方向に戻そうとして来たと考えます。
     基本的に米国は”常に敵を必要とする国”と言う通説と共に良くも悪くも”ガキ大将”だと思います。自分に従う者には優しく、対立する相手には手段を問わず容赦しないが、負かしてしまい従わせると助けてやると言うパターンは変らないでしょう。
     これらを認識して自社の都合ややり方でなく、相手の都合や考え方に則った効果的な対応がトヨタ(日本にも!)には必要と思いますが、出来るかな?

  4. かず より:

    信念 理念 判断力が無い人がトップに立てば、他人も同族も差異は有りません。
    全責任を負う自覚が大事です。

  5. 匿名 より:

    レクサス、「急加速」なく使用 現在の所有者に確認
    http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010022501000403.html
    公聴会で証言したスミスさんのレクサスが同定されているのになぜこの車を調べないのでしょうか。そしてそもそもスミスさんは信用できるのでしょうか。すなわち彼女は運転が下手でただブレーキとアクセルを踏み間違えただけではないでしょうか。彼女の運転技術をテストする必要があるのではないでしょうか。例えば横に試験官を載せて難しい傾斜地での車庫入れとかをやってもらって踏み間違いをしないかどうか見たらいいと思います。私はスミスさんの証言をそのまま事実のように扱う公聴会が非常に不公平だと思います。彼女の証言の信憑性も確かめるべきなのではないでしょうか。

  6. 匿名 より:

    アクセルとブレーキについて(私のブログの記事です)
    http://blogs.yahoo.co.jp/thingscoolorhot/54708740.html
    この記事に投稿してくれた方のホームページです。
    http://www.geocities.jp/tohisato73
    このかたは車間距離をあけるためブレーキを踏んだところどんどん加速して事故となり奥さんを亡くしてしまわれたそうです。調査の結果ブレーキには故障はなくブレーキとアクセルの踏み間違いという結論になったそうです。
    私のブログにコメントを書いてくれた人のうち2人が踏み間違いの経験があると言っていますし、一人は乗ったタクシーの運転手が踏み間違えて事故になったということです。私自身は何回か経験して車の運転を止めた人間です。

  7. fan より:

    豊田社長は起死回生の作戦や、援軍の救世主にすがってはいけないと考えていると思います。
    今回の危機以前の会見で経営学者ジェームズ・コリンズ氏の「企業が凋落する5段階」という指摘を引用し、トヨタは「救世主にすがる」という凋落の「第4段階に位置すると考えている」その上で凋落の危機を救うのは従業員との考えを示した。
    車作りをする上で信頼を勝ち得る為の魔法などなく、1台1台、1部品1部品を、毎日毎日、真摯に作るしかないと思う。トヨタはこれまでもそうしてきたと思うし、これからも変わることはないだろう。
    一発逆転を狙った瞬間から自動車メーカーは破綻へと歩み始めるのではないか。今回アメリカ政府が仕掛けてきた行為こそ、GMを起死回生させる為の一発逆転を狙った作戦であり、議員達は救世主ではないだろうか。過去にも、政治的圧力を駆使した輸出自主規制も、円高も、品質改善を疎かにしておきながら一発逆転出来ると安易に考え行われてきた。彼等はその時は助かっても、困難を乗り換えた日本メーカーは、やはり米国民に支持され、結局GMは破綻してしまった。
    発展途上国の映像をテレビで見る度に、そこにはトヨタの中古車が映っている光景を目にします。
    発展途上国の荒れた道路や、メンテナンスがあまりできない厳しい環境下でも、故障が少なく燃費も良いトヨタ車が選ばれている。ボロボロのトヨタ車には「駆け抜ける喜び」も、「ステイタス」もないけれど、経済的に楽ではない人々の生活に役立ち活躍している姿を見ると、私は日本人として誇らしく思う。
    その時々の雰囲気や空気などすぐに変わってしまうけれど、トヨタが長年に渡って1台1台の高い品質実現してきたことは変わることのない事実。
    例え、一部の議員の攻撃や過剰報道が人々の心を惑わし販売が低下したとしても、時間は掛かるかもしれないけれど、トヨタ車が公平に評価される時は来ると思う。

  8. ケイイチ より:

    失礼いたします。 亡くなった人々には気の毒なことでした。どうして?何故そんなことに。理性でブレーキをかけるつもりが逆加速でカーチェイス顔負けのクラッシュ。だからと言って、日常クルマを運転するのにプロ並みの腕前を磨く暇もない。品質と安全の為に大金払ったつもりが、旧いボブスレー並の安全度ではと・・・困惑。私達素人にとって、制御装置の中に?ゴーストでもいると疑心暗鬼になりもします。たとえば信頼していた父親からドメスティックバイオレンスの被害に遭った少女は号泣するでしょう。 スロットルやブレーキ制御の問題とて機械の仕業でも、やはり弱い人間にとっては・・・やり場のない憤り、苦痛と失望の感情を簡単に処理は出来ません。たとえば裁判所の法廷で、被害者が証人喚問などで、なおさら心が傷付けられる有様を傍聴席から見ていれば・・・堪え難い苦痛の共感に犯人を打擲したくなるでしょう!。相変わらず護られない被害者のプライバシーに至ってまで、未熟な日本の陪審員制度は裁判に於ける判事や検察官の苛立ちや苦痛を一般人に肩代わりさせているだけかも・・しれないと邪推したくなります。 ヨーロッパでは、妙齢の御婦人が古いクルマでも日本では体験しがたい高速度で国境を越えた隣国まで所用を済ませに走っていると申しますから安全性は信頼そのもの。アウトバーンにも交通規制がある現在、暮らしの道路という意識は変わらないはずです。アメリカ合衆国ではクルマが無ければ生きられない環境も多く、ボロボロ車になろうと・・・水道や電気同様に立派な?インフラとして役立つ存在です。確かに費用はかかりますが、つくづく狭い国土に行き渡る日本の贅沢な?車検制度はありがたいですね。ディーラー以外で第三者の他社メカニックにも詳しく整備されることがありますから、トヨタ車問題の様にトラブル蔓延を防げているかもしれません(それにしても最近は車検が緩和されたせいか、尾灯が切れてるクルマが増えました)。トヨタの安全策も日本という国の中でなら実に緻密なサービス体制なのです。ただ・・アメリカ本土は取り巻く環境が違いすぎますから。 技術の均質化は相当難しいことですが、故障の起こる部位と頻度がこれでは・・・癌細胞がリンパ腺を経由して身体中を巡っていくのと同じ事。いきなり患部を摘出したり、臓器移植したとしても患者と家族は納得しません。トラスヅマプ(ハーセプチン)などを投与しても焼石に水・・・。よりによって発症(故障)だけが均質化するなんて悪夢の現状でしょう。公聴会で権威ある人々に追求され、犯罪者なみの扱いをされるCEOの立場。これは現場の分業化が進みすぎて掌握できなくなった事情の最たるものですね。 お客様からのクレームもリコール問題にしても、不況から経済破綻に翻弄された民衆の不安心理が手伝って、人間のマイナス感情の発露にされています。誰だって不幸や損などしたくありません。重大な故障が他社の問題でも同じくらいのバッシングは発生したでしょうか?。ほんとうなら被害者全員を日本へ招き、暮らしを共に美術や伝統をはじめ食文化まで味わってもらいたいです。異文明の衝突!?は、利益でしか物を見られないことで泥沼化します。数字で表せることは数字で徹底すべきですが、なにより人間の心を大事にするべきことは慎重に対応しなくてはいけません。日本人同士が政治争いになると、両者の利害に付け込む支援団体が巧妙に互いの意志の疎通を操り、あさましい扇動で暴利を貪るという犯罪まである現代日本の実態。地方では昔から、与党の為政者に不当な圧力かけられて黙認しろ!なんて不条理は日常茶飯事です。アメリカでも複雑な人間模様が絡んでいることでしょう。確かに解ることは米国も法律は自国民に有益な対処を前提としています(国家の制御装置みたいに)。腫瘍は摘出すれば解決とはいきません、また抗癌剤は清浄な細胞までも多量に死滅させてしまいます。カンファレンスでのインフォームドコンセントさながらの公聴会でした。早く健康になっていただきたいけれど、心に受けた傷は治りにくいですから。   まったく無関係でありながら、下世話な人間達は覗き見や盗み聞きをやめられない。無恥な噂好き体質のほうが厄介です。乱れた社会では便乗犯まで出てきます。被害者になれば、相手集団を試してでも・・私だって人間の本質を知りたいくらいです。いつの世も最大の問題は”質”の低下ですね。Q・O・Lが果たされるかより?潜在的な病気の因子を減らさなくてはなりません。ピロリ菌の除菌治療あたりから始める気分で明るく前進してほしいです!。

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