水没時

クルマが水溜まりに飛び込み、乗っていた女性は亡くなるという痛ましい事故の論評を見ると「窓ガラスを割って外に出ろ」と主張している。どうやら皆さん水没するとすぐパワーウインドゥが稼働しなくなると思っているようだ。これ、大きな間違いです。

クルマの電気系統は水没したくらいじゃ簡単にリークしない。今回のようなケースだと99%パワーウインドゥが稼働すると思っていいだろう。実際、栃木の事故もヘッドライト点灯状態でしばらくユラユラ浮いていたそうな。この時点でパワーウインドゥを操作すれば開く。

ちなみに欧州車は安全基準により水没時すると自動でパワーウィンドゥが開くようになっており(日本車も欧州仕様は水没センサー付き)、もし開くことを優先したいなら、国交省さえその気になれば簡単に対応可能。落水直後に沈む、という点をどう考えるかで評価は分かれるかと。

栃木の事故は個人個人が持つサバイバル能力の差によるものだと思う。こらもう人によって大きく違う。だからこそ救助体勢をキッチリしなければならない。栃木の事故、時間軸を追っていくと、キチンと対応できていれば十分間に合った。


う一つ。水害のニュースを見ていつも感じるのだけれど、皆さん無理し過ぎる。基本的にフロアの下端が水没したら、前に進むことを諦めて欲しい。すぐバック
して高い位置に移動すること。また、水溜まりの走行速度も速過ぎ。クルマの横を見て、引き波を立てているようならデッドスローで。じゃないと道路周辺の家
に波のダメージを与えます。

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2 Responses to “水没時”

  1. 自己責任はどこへ より:

    私も国沢さんに同感です。
    緊急連絡の確認方法で行政の問題もあると思います。水溜りに突っ込んでも助けに来ない行政(警察)が悪いはないんだと思います。
    昔からあったこのような行政への責任転嫁が現在の行政の杓子定規な答弁になっていると思います。
    今回の事故の実際のシチュエーションはわかりませんし亡くなった方には気の毒ですが、報道を見る限り、自分で回避できることを人任せにしすぎではないでしょうか。他の事件でも感じるのですがこのようなパターンの繰り返しの結果行政は守りに入ると思います。
    私は行政の責任について責めすぎと感じています。

  2. 一理あります より:

    国沢さんの意見に同感です。
    もしパワーウインドウが動かないとしても、
    室内が完全に水没後はドアが開くはずですから、
    この場合は運転者の責任が大だと思います。
    でも消防警察が動かなかった問題はまた別の問題です。
    今回の問題を放置すると、
    今後火災が同時に起こったときに、消化に来ないなどが十分起こりえますので、
    行政の責任も追及されるべきだと思います。

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