破談翌日の株価は日産上げ。ホンダ下げ。いろんな思惑があるので興味深い~
破談のウワサが「ホントらしい」と報じられた5日の14時30分、ホンダ株は1440円から1500円にハネ上がって終場。日産といえば412円から387円まで落ちて終場。これ、破談に対する素直な動きだと思う。しかし! 6日が開くと「思惑」ってヤツに支配されるから興味深い。10時30分時点でホンダ下げの1442円。日産上がって403円です。なぜホンダ下げの日産上げになったのか?
まず日産上げの理由だけれど「必ずや救いの手がさしのべられるから」ということのようだ。実際、すでに台湾の鴻海やアメリカの企業が激安価格になっている日産を買収するべく動き出したというウワサも流れ飛ぶ。ドチラにしたってホンダに買収された方がマシな話なので、もし本当に買収劇になったら株価はセリ上がること間違いなし! まぁ破綻は無いという読みですね。
ホンダ下げの理由と言えば「やっぱ今の体制じゃジリ貧ですワな」ということに尽きる。2024年の世界販売台数は381万台。新型コロナ前2019年は518万台。やはり評判悪かった八郷さんと三部さんのリレーで137万台減。驚くことに4分の3である! ホンダの歴史を見てもこれほどの急減なんか無い。そして伸びる可能性といえば厳しい感じ。株価はこれに反応した。
ただここにきてホンダは三部さんの言うことをあまり聞かず、ハイブリッドに注力したり、電気自動車とハイブリッド車を同じラインで流せるようにするなど、中国以外での対策は打ち始めている。もちろんカナダに電池工場を作り始めたり、今だリン酸鉄リチウム電池について何のアナウンスもしていないなど懸念事項もあるものの、やがて軌道修正されると思う。
とはいえ、こままだと素直に前を向いて全力疾走するトヨタやヒョンデにホンダの市場を持っていかれることは間違いない。自動車業界の誰に聞いたって「アメリカでホンダ0みたいな背の低いセダンの市場は無い」と言う。ホンダ社内も三部さんの夢物語に抵抗することでエネルギーを使ってしまっており、抜本的な”攻めの戦略”を持てないでいる。ホンダだって変革が必要かと。
参考までに書いておくと、中国で日本企業と取引ある中国企業によれば「中国の自動車メーカーは2日で結論を出す。トヨタは1週間。ホンダと日産は3ヶ月かかる」。ホンダも大企業病に掛かりつつあるようだ。
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ホンダは、経営本社と開発研究を分けているから、メリット・デメリットそれぞれあるけど、実は乱世に強い体制だと思います。
どちらかがコケた時に、どちらかが支えるというリスクヘッジが埋め込まれているから。
でも今回ばかりは、本当に危なかった。夢追い社長は、エンジンをやめるまで言いましたからね。もしそのとおりにしていたら、ホンダは日産と同じ括弧で括られるところでした。
そんな致命的な意思決定をする夢追い社長とその取り巻きは、とっとと責任を取って、退陣してくれい!
決定の遅さは本当。さらにNDAやら手続きが煩雑でイヤになる。OEMじゃなく、tier1や2から調達するときでも同じで、せっかく良いものでも採用できない
日産社長がホンダ社長と会談して、破談を申し入れたようですね。
実はホンダ子会社化は、他の選択肢の中でも、おそらく日産にとって一番自由度が残る選択だと思っていたけど、自ら蹴っちゃいました。
きっと意思決定の根拠は、役員の保身とプライドなのでしょう。だからこそこういう意思決定は、どこよりも迅速だわ。
あらためて、日産の役員/経営陣は、腐りきっていると認識しました。
それにつけてもですよ、
日産労組はどうした?
真っ当な大株主はおらんのかしら?
あと三菱だけは、何としても守らねば!
日産は決断が遅いんじゃなく、何もしなくても報酬がもらえるし、失敗して責任を取りたくないから何もしない。
逆に当初の予想より成功を収めると、それでも問題になるそうです。初代ジュークを国内市場で販売した時に、想定の台数より販売が好調だった時に供給不足になり、担当は会社から責任を追及されたと。
なにもしないが一番出世する日産。