自民大勝で円安に

朝から円安方向に動いている。自動車産業の海外脱出は終わり、日本に帰ってくるだろうか? 日本人ってあまり「雇用」にこだわらないけれど、普通の国からすれば非常に重要なこと。一度工場を作ったら、なかなか畳めない。破綻する以外、円満に工場を潰することなど出来ないと考えた方がいいと思う。

なかでもアメリカは難しい。その他の地域も工場投資してしまったら、とりあえず採算取れるまで操業を続けるしかないだろう。ということで、すでに稼働している工場や、稼働させようと計画している工場についちゃ円安になっても続けることになる。加えて全てのメーカーは増産を全て海外の工場で行う計画。

簡単に日本の雇用が増えるワケじゃないのだ。ただ脱出を考えていた工場は、しばし計画を凍結し様子見するだろう。興味深いことに日本の自動車産業は為替リスクを減らすため世界レベルで収支のバランスが取れるようなシステムを構築してきた。円安になったから儲かるかと言えば、単純なモンダイじゃないです。

そもそも日本の若者は自動車産業で働く気など薄い。企業側からすれば最低賃金高く、雇用条件だって厳しい。1ドル=100円や、1ユーロ=150円くらいまでの為替であれば、とりあえずこのまんまかと。何度も書いてきた通り、今や我が国は輸出額より輸入額の方が大きい。例えば円安になれば原油コストは上がる。

輸出増えるなら儲かった分は日本経済が活性化し収支トントンになるのだけれど、今や貿易赤字。普通の人からすれば単純にエネルギーコストなど上がる方向になってしまう。ということで日本に工場を戻さない限り、円安となってもメリットを享受出来ないのだった。いずれにしろガソリンは上がる方向です。

・ECOカーアジアは「自民大勝で補助金は?

<おすすめ記事>

One Response to “自民大勝で円安に”

  1. 小林 英弘 より:

    確かに自動車工場の様な大規模な工場は従業員数も大規模ですから、そう簡単に閉鎖なんて出来ませんよね。地域経済に計り知れない影響を与える事が避けられませんので。
    …香川県には岡山県の水島市と共に瀬戸内工業地帯の一角を成す坂出市の番の州工業地帯がありますが、そこの企業のひとつのコスモ石油が今年の夏に突然撤退を発表してかなり話題になりました。四国新聞(←香川県の地元新聞社です)の8月29日のwebニュースはこんな風に報じています:
    「地域経済への影響は非常に大きい」「撤退のうわさはあったが、あまりに突然」。石油元売り大手のコスモ石油(東京)が、坂出市の番の州工業地帯で操業する坂出製油所の撤退を表明した28日、地元自治体や経済界からは、驚きや地域経済への影響を不安視する声が上がった。
     同日午後3時ごろ、同社の森川桂造社長が突然、坂出市役所を訪問し、綾市長らに2013年7月の閉鎖を伝えた。
     市によると、番の州工業地帯に立地する6社からの固定資産税などの税収は年間約20億円余り。単純計算しても1社当たり数億円に上っており、樋本保男市総務部長は「具体的な試算はできていないが、相当規模の減収が予想される」と表情を曇らせた。
     雇用面でも坂出製油所は地元高校生らの受け皿になっており、樋本部長は「新規採用に少なからず影響が出る」と懸念。石油精製設備撤去後の跡地利用については、同社の動きを見守りながらも「地元雇用が生まれるよう可能な限り協力していきたい」と述べた。(後略)
    …日本人は大人しいので坂出市で暴動は起きないでしょうが(笑)、思想信条の異なる外国でこんな事したらかなりヤバい確率で暴動が起きますよね。大手の製造業って施設も従業員数も大規模ですから、何をするにも色々と難しいんですね。
    海外進出した自動車工場には自民党円安(笑)に負けずに頑張って欲しいですね。

このページの先頭へ