豊田市の厳しい対応でお腹に砂がたまった。ユバスキュラ市長の話を聞いたら「そうですよね!」
ラリージャパンの概要が発表されるや、主催者の豊田市のヤル気のなさを痛感。そんなこんなでラリーを国技とするフィンランドです。モリゾウさんもフィンランドのラリーを見て「こんな素晴らしい自動車文化を日本の人にも見て欲しい!」と感じ、WRC参戦やWRC日本開催を考えたと聞く。私も初めて1000湖ラリー(昔のイベント名)を見た時は、文化の奥行きに感嘆しました。
火曜日の夜に日本を出て水曜日の朝6時前にヘルシンキ着。そのまんまクルマで2時間ほど移動し開催地のユバスキュラへ。まずはサービスパークでユバスキュラ市長のインタビュー。日本だと太田豊田市長ですね。曰く「ユバスキュラ市の人口は15万人ですがラリー期間中は10万人増えます。そのため周辺の経済効果はとても大きい。伝統あるイベントを開催できて嬉しいです」。
小さい街ながら、ラリー期間中は大賑わい! 地域もしっかり認識している。なんせ水曜日からお祭り騒ぎ。街中のレストランは書き入れ時ということで臨時のテーブルスペースを確保しアルバイトも雇う。聞けばこの時期だけアルバイトにくる親戚や友人なども多いそうな。15万人規模の市に10万人やってきて大きな混乱も無し! ヨーロッパのラリーってみんなそうです。
豊田市ではJTBが全てホテルを買い占め、普段の3~4倍の価格で売るという転売やーをやっているけれど(並んだりしないので転売やーよりさらにズルい?)、早い時期に予約するとユバスキュラ周辺を含めれば常識的な価格で泊まれる。これまた欧州のラリー全般的に言えること。暖かい時期の開催ならキャンプしている人だって多数。日本もキャンプ出来るようすればいい。
やっぱこうだよね~、と思いながらトヨタWRCチームの本拠地に行く。なんとWRカーのメンテナンス作業を見せてくれました! といっても機密多いため写真は上のカットで。今年のサファリラリーでオジエ選手が乗ったクルマだったりします。現在ラリー2仕様が大人気。年間50台ほどの生産キャパに対し100台以上のバックオーダーを抱えているそうな。
今回ラリー2仕様をベースとした水素エンジン車がアンベールされた。遠からずWRCもカーボンニュートラルに向かわなければならない。水素エンジン車ならスペシャルステージくらいの距離を全開で走れる(レースだと給水素しまくらないとならない)。音だって楽しめる。速さは同等! 遠からず電気自動車クラスや水素燃料車クラスが始まると予想しておく。
ラリー2の水素エンジン車の発表会は大賑わい! その中にカンクネンさんが居ました。ラリーはフィンランドの国技。カンクネンさんの人気度ときたら、イメージ的に一番近いのは長嶋監督かと。今年はラトバラ監督がドライバーとして出場するときは(今回もラリー2で走ります)監督代行という役回り。TGR代表の春名さん、WRC業界に溶け込み良い仕事をしてます。
左が春名CEO
その後は今回発表された「水素サウナ」の発表会場へ。フィンランドの於けるサウナの重要性は日本だとイメージ出来ないと思う。何とクルマの数よりサウナの数の方が多いという。2050年にサウナもカーボンニュートラルしなければならず、エネルギー源として水素を使ったシステムを、フィンランド人なら誰でも知っているサウナメーカーと組んで作り上げた。
水素サウナを試したが写真は遊んでいるようしか見えないので割愛
フィンランド人に水素を訴求しようとするならサウナが最高ということです。水素戦略。国や地域によって様々なトライをしていきたいというトヨタの姿勢なんだろう。その他、ユバスキュラでは水素バスを走らせたり、水素を作るという広範な事業計画を進めている。以上、ラリーや環境問題と言った私の好きなテーマ取材につき、初日でお腹に貯まった砂の多くをはき出せました。
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豊田市って色々な意味で実に微妙な市ですよね。
トヨタで成り立っていて、トヨタが風邪をひいたら・・・とよく言われる市のはずですが、年配の方々にとっては、モリゾウさんよりも歴代社長を今でも懇意にしているし。
宿泊場所が一番やっかい。中心地である名鉄豊田市駅に新しいホテルはできれるんですけど、みなビジネス向け。観光客には名鉄トヨタホテルがあるけど、ここは施設が古すぎるし、大浴場なんかない。しかも、ロピアが最近テナントで入ってきたギャザというビルの中にあるので、洗練とは程遠いホテルですから。むしろ少し郊外へ行って国道沿いのルートインの方が大浴場があってくつろげますが、たいていは豊田に出張で来た作業員か、インバウンドの客でいつでも満室状態です。
あと国道沿いの大型書店に行くと、よくトヨタの城下町なのに宣伝用のポスターとともにこんな新書が平然と店頭に並んでいると・・・
経済効果を考えられる自治体が開催立候補すれば、みんながハッピーになれますね
お祭りと一緒
JTBは観光庁を筆頭に行政に入り込んで、税金を生業としたコンサル業に勤しんでいます。
何度か付き合いでセミナーに出席させられました。
アホくさくなったので一人不買運動の効果なんて無いのは分かりつつも、それ以降、同社でのチケット手配は一切やめました。
そして今回ラリーも食い物にしてた事を教えてもらいましたので、引き続き一人不買運動を継続します。